儚いです、でも鮮烈です。

[芝居]No.6(2021)「いとしの儚ーDearest Hakanaー」@下北沢ザ・スズナリ

いとしの儚 (hakana2021.com)

七味さんを観に行きました。

実は、横内さんの作品にそれほど惹かれたことが無く(本数も少ないですが)、あまり期待せずに観ました。

久し振りの劇場での観劇、しかもスズナリ。それだけでドキドキしていたのは確かです。

それを差っ引いても、素晴らしい作品でした。

ストーリーはアングラチックですが、逆に今上演するには合っている。

根源的な人の心の動き、そういう、時代を超えて(陳腐1)人心をつかんでしまう魅力があると思う。

たまたま、この記事を読んで↓妙に合点がいった。

岸田戯曲賞は受賞作なし「距離感がない」野田秀樹氏 - 社会 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

 

個々の役者について(敬称略)

 儚:藤間爽子

生まれたばかりの汚い言葉を吐く感じと教育を受けてからのちゃんとした感じの違いがこの役者の選ばれた理由なのでしょう?

あと、踊りのシーンでの体(特に手)の動きがいいと思ったらプロフィールを見て納得(紫派藤間流三代目家元・藤間紫の名を持つ)

今後も見たい役者さん。

鈴次郎:荒井敦史

あまり男性の役者を褒めることが無いんですが、拍手拍手拍手(拍手3つ)です。

鈴次郎のバカで粗野でろくでなしで・・・その中にちらっと見える優しさ(陳腐2)をちょうどいいバランスで演じていたと思う。

むしろ、不器用に演じていてそれが鈴次郎にピッタリ。

顔もいいしタッパもある、昔の田中哲司さん的な舞台役者さんとして、注目。

全員は書きません。

主役の二人以外では、七味さんは身贔屓も入るので、感想は本人に。

お福:笹本志穂

あれこの子どこかで見たことある。と思ったけど、舞台ではないようです。

でも、一発で好きになりました。老婆からツボ振り、地蔵菩薩の使い?など、幅広い役をすっと演じいていて、好感。そして、あのチョッとたれ目な感じ。

またどこかで観たい。

賽子姫: 水越 朋

ダンスの切れを見て、この子が振付をしたのかと思った。実際は違ったけど。

ほぼ台詞はないが、体の動きに説得力があった。素晴らしい。


横内謙介

演出
川名幸宏

出演
荒井敦史 藤間爽子 丸山港都 砂田桃子 新原 武 三浦修平
草野峻平 笹本志穂 濱佑太朗 水越 朋 七味まゆ味 / 市川しんぺー

 

f:id:doradora0511:20210313094822j:plain

1