完読No.9 カジノを罠にかけろ ジェイムズ・スウェイン 著 文春文庫

doradora05112006-02-16

ブラックジャックで不審な大勝ちを続ける謎の男。手口は不明。素性も怪しい。ディーラーの裏切りか?カジノの依頼で謎に挑む老練のイカサマ・ハンター、トニー・ヴァレンタイン。だが敵が仕掛けた罠は周到狡猾、真の狙いは容易に見抜けない…クールなヒーローに楽しい脇役、ラスベガスに展開する快速ギャンブル・ミステリ。(yahooより引用)

イカサマ・ハンターとイカサマ師の虚虚実実の駆け引きってタイプの話じゃないです。どちらかと言うとカジノの周りで生活している人々の話。主人公のトニー・ヴァレンタインは定年した元警察官。60過ぎなのでハードボイルドな展開にはなりません。でも、柔道の達人?なので一方的にはやられません。脇役がいいです。トニー・ヴァレンタインのダメ息子。隣人の女性(3行広告にし投稿するのが趣味)。カジノのオーナー。フロアマネージャー。保安主任。バーテンダー。ディーラー?(カードを配る人)。この話しではカジノのオーナーがいいです。彼のエピソードで1本書けます。ギリシア人。無一文でアメリカに来てカジノを持てるだの金持ちに成り上がった。無類の女性ずきで手当たり次第に手をつける。付き合っている間は王女様のような気分させてくれる。でも、急に別れるのでトラブル多数。5回?の結婚と離婚。家は豪邸。男性性器をあしらったカウンターバー。部屋には天使(巨乳)がHな事をしている絵がいたる所に書かれている。自分がした女性を覚えていないので、フロアマネージャーにしょっちゅう確認する。「俺はこの女とやったか?」下品極まりない。でも、どこか憎めないキャラクターでした。このオーナーのキャラだけでも面白いです。