ソロモンの王宮 テレビ東京

松尾スズキ。「恋の門」がベネチア映画祭に出品された事と「イケニエの人」の情報。
初監督作品がベネチア映画祭に出品される事は異例らしい。日本人はそれなりに評価されているようですが、流石に全くの無名なので共同インタビューの会場はガラガラでした。
しかし、実際の上映会場はそこそこうまっていました。そして上映後拍手が。イタリア人(それ以外にもいるかもしれないが)にあの映画が理解できるとは思わないが、松尾スズキ氏の感性は外国人にも受け入れられたようでした。
私は演劇人、松尾スズキ氏の大ファンなのですが、映画も面白かったです。そして、海外でも評価されたことは嬉しい。第二の北野武になれるか?
番組としては良くまとめられていたと思います。ファンとしては目新しい事は無かったけど松尾スズキ入門としては充分でしょう。
代表作として「ファンキー」と「キレイ」が紹介されました。どちらも私の好きな作品なので嬉しかったです。
特に「ファンキー」は松尾氏のファンになるきっかけの作品です。サブタイトルは「宇宙は見える所までしかない」。凄い言葉だと思う。ニュートン万有引力発見やアインシュタイン相対性理論に匹敵する言葉だと思う。
「ファンキー」の中に小児麻痺の男女が登場する。男性が女性に「あなたの事が好きです」と告白するシーンがある。女性は「何を言っているか分からない」と答える。
テレビドラマでは決して出てこないセリフ。何を言っているか分からない時は分からないと言えばいい。相手が障害を持っていようがいまいがそれは関係無い。気を使って聞き返さない方が差別だと思う。別に松尾氏がそう言った訳ではないが、私はそう理解している。
話は変わるが、稽古場に差し入れを持ってきた田辺誠一さんと二人で飲むシーンがあった。
前から思っていたが、田辺誠一さんはインタビュアーの才能が全然無い。俳優としては好き嫌いはあるにしろ才能があると思う。「恋の門」にもチラットだが出演している。舞台にも一緒に出演している(「熊沢パンキース03」)。でも、インタビュアーの才能は全然無い。
この番組は松尾スズキ氏を取り上げている。なのに松尾氏が田辺誠一さんに色々と聞いていた。逆じゃん。ちゃんと聞かないと駄目だよ。
そして11月から始まる「イケニエの人」の稽古場へもカメラが入った。初日まで1ヶ月を切った時点で台本が完成して無いらしい。私は11月の末に観に行くのでそれまでには何とか完成して欲しい。
頑張れ松尾スズキ。より面白く よりディープな松尾作品を期待して。