落語

doradora05112005-07-03

嵐山光三郎プロデュース オルト劇場 新宿明治安田生命ホール
嵐山亭志らく花録二人会(第二弾)
笑えば元気がやってくる
プログラム
17:30 
開場
18:00 
落語:立川志ら乃
ごあいさつ:嵐山光三郎
落語:立川志らく
仲入り
嵐山亭文化講座:嵐山、志らく、花録
落語:柳屋花録
20:05
終演予定
タイガー&ドラゴン」を見て、落語が見たいと思いました。最初は寄席へ行こうと思ったけど、初心者なのでホール落語にしました。
丁度、いいのがありました。立川志らくさんは「落語のぴん」で見た事があるので多少は知ってます。物凄い早口でしゃべる小気味いい落語。一方の柳屋花録さんは、名前は知っていたけど落語は見たことない。
会場はほぼ満員。日曜日の18時開演という中途半端な時間帯の割には盛況。同じ日に都議会選がありましたが、こちらは投票率50%以下。「勝った」と嵐山光三郎(以下敬称略)は言ってました。
先ずは落語以外の話。
立川志らくの一席の後、休憩を挟んで嵐山亭文化講座。約2時間の演目で休憩が入ったのは観に来ている方々がご高齢だから?それとも嵐山光三郎のトイレが近いせい?(適当です)
この後30分近く書いたらPCがフリーズ。ショック。取り敢えず仕事が始まる。
続き
文化講座と言うからには、「落語の歴史」や「落語の死生観(志ら乃志らくも「死」にまつわる話でした)」等を話すかと思いきや。
先ずはトラブルから。花録が物販の本を7/3(日曜日)必着&時間指定で送ったそうです。ホール宛。17時の時点で届いてない。焦るスタッフ。兎に角郵便局へ前座を派遣。志らく「前座は腰が低いから、舐められるといけねぇ。開口一番「一番偉いやつを出せ」と怒鳴れ」。前座は言われた通りにしたらしい。実は、土日のホール宛ての郵便物は私書箱に入ってしまうそうです。
花録「7/3の会で販売する、と書いてあるのに・・・。」
流石、国営。融通がきかない。結局「偉いやつを出せ」作戦が成功。仲入りまでには届いたそうです。
花録「気になって落語どころじゃない」(爆笑)
次に嵐山光三郎の「柳家三語楼って誰?」の一言。場内同意の肯き。
柳家小さんと言う落語家がいました。詳しくはこちら→
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E5%AE%B6%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%82%93
何たって人間国宝。凄いんです。お茶の間的には「あさげ」だか「ゆうげ」のCMに出ていたスキンヘッドのお爺さんと言った方がピンと来るか。
その小さんが亡くなり誰が6代目になるか?落語界&落語ファンは注目していました。
折りしも、襲名ブーム。中村勘九郎中村勘三郎を、林家こぶ平林家正蔵を襲名。
そして柳屋小さんを誰が?
大方の予想では出演者の柳屋花録が有望視されていたようです。小さんの孫であると言う血筋。戦後最年少での真打昇進した実力。NHKで番組を持つなど人気。彼が一番候補。
ここで「柳家三語楼って誰?」
実は小さんの息子です。血筋はOK。実力は?落語を聞いた事が無いので何とも言えません。人気は?小さんを襲名するまで全く知らなかったので・・・。
嵐山光三郎はそれが言いたかった、らしい。殆ど10分ぐらいこの話。立川志らくは先輩の悪口も言えず困ってました。当人の花録はもっと困ってました。
でも、短いやり取りでしたが、花録は「これで良かった」感を漂わせてました。負け惜しみでもなんでもなく、素直にそう思っているようでした。未だ若いし。やりたい事もありそう。名跡を継いでしまって潰れてしまう例もあるので、ワンクッション入った事はいい事のようです。
対談の中で「花録と言う名前は、師匠(五代目小さん)が一生懸命考えてくれた名前。凄くあり難い。」と言ってました。
小とらにどん兵衛を継がせようと申し出た師匠に「俺は師匠がつけてくれた小とらって名前が気に入っているんだ」と言ったシーンが浮かんで涙ぐんでしまった(歳をとると涙腺が緩んで嫌だねどうも)。
で、落語の話。
立川志らくの一席。死神が残りの寿命を間違え死んでしまった花火職人。神様が特別に死ぬ予定の体に乗り移る事を許す。最初は呉服問屋の主人。最悪の性格。奥さんと番頭ができていて、店を乗っ取るために毒殺。続く。
聞いたこと無い落語だなぁ?実はシネマ落語だそうです。元ネタは「天国から来たチャンピン」。未見なのでピンと来なかった。この演目は1年ぶり。その間稽古はしてない。順番を間違えて頭の中はパニックだと言ってました。
志らく「落語にはクラッシクとジャズがあって私のはジャズ」。ふんふん。
前に覚えてない落語を高座にかけて事がある、って言ってました。花録「そんな怖い事はできない」ご尤も。
柳屋花録の一席。演目は中村仲蔵。話はこんな感じ→
http://www.din.or.jp/~sukeroku/bangai/nakamuranakazou.htm
分かり易かったです。まくらに小さんの座右の銘「万事素直」の話をする。中村仲蔵の芸に対する素直な態度が、後に名題にさせた。奥さんの言葉を素直に受け止めた部分をクローズアップして演じていました。
しみじみとしたシーンは場内が「シーン」と静まり返りました。笑わせる部分は爆笑。メリハリが利いてました。
落語の実力が分かるほど聞き込んでいないのでどちらがどうとは言えません。
ただ、面白かった、笑ったのは志らく。もう一度聞きたいのは花録。
違う演者の「茶の湯」を聞いた小とら。「淡島の方が笑った。でも、もう一度聞きたいと思ったのは師匠の方だ」この感想に近いです。
この会は年に2回ほどあるそうです。芝居より安いし(2800円)、次も観よう。
立川志らくの師匠の立川談志立川談志の師匠は五代目柳屋小さん。因縁めいた二人会。
小さん「人間万事素直だぞ」
談志「師匠、素直ってなんだい?」
小さん「それが素直じゃねぇってんだ」
花録「この二人が合わないのはこの短いやり取りで分かるでしょう?」
84.0