完読No.57 酔いどれに悪人なし ケン・ブルーウン著 東野さやか訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

久しぶりのハードボイルド小説。訳者が女性なので違った感性の訳で読めそう。
著者は日本でも英語教師をしていた事があるらしい。
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ただの酔いどれ探偵とジャック(主人公)が異なるのは、彼が大変な読書家であることだ。アルコール中毒で入院しても図書室を探してまわり、ポケットには常にお気に入りのミステリをしのばせ、酔っていても、酔っていなくても、自らの心情を犯罪小説を引用して語る。引用される作家は、マクベインやロス・マクドナルド、ペレケーノス、レナード、トンプスン、T・J・パーカー等々。ジョン・ダニング好きな読書マニアや、ジャイムス・クラムリー好きの酔いどれにはたまらない新シリーズの開幕だ。次作もミステリ文庫より刊行予定なので乞うご期待!

真っ当なハードボイルド好きなら買うでしょう?
実際には犯罪小説だけでなく、カフカ等、文学作品も引用される。中々の本読みです。
グダグダな感じがいいです。特に好きだった女性に振られてガックリ落ち込むところは共感できます。