完読No.84 帝都東京・隠された地下網の秘密 秋庭 俊 著 新潮文庫


裏表紙

我々は、果たして東京の真実の姿を知っているのか?眼に見えぬ地下網の実態は「帝都」時代から厚いベールに包まれたままではないのか?限られた資料を細大漏らさず収集、そして取材、分析することによって。地図には記載されない地下鉄の存在が炙り出され、あるはずのない大地下網の存在が明らかになってゆく。我々に残された最後にして最大の謎に挑む、ノンフィクションの傑作。

以下ネタバレ
島田荘司さんの「帝都衛星軌道」の参考文献としてあげられていたので読んでみた。チョッと読みにくかった。地図が多数出てくるが、文庫サイズだとよく見えない。それと作者の創作意欲というか、国への怒りというか、モチベーションというか、その辺が私には共感できなかった。地下に秘密の施設があってもいいじゃない?国がその存在を明らかにしなくてもいいじゃない?地下鉄の乗り継ぎが面倒でもいいじゃない?そういう人はこの本は書けない。