完読No.99 移動都市 フィリップ・リーヴ 著 創元SF文庫


裏表紙の文句

60分戦争で文明が荒廃した遥かな未来。世界は都市自然淘汰主義に則り、移動をしながら狩ったり狩られたり、食ったり食われたりを繰り返す都市と、それに反撥する反移動都市同盟にわかれて争っていた。移動都市のロンドンに住むギルド見習いの孤児トムは、ギルド長の命を狙う謎の少女ヘスターを助けるが・・・・。過酷な世界でたくましく生きるトムとヘスターの冒険。傑作シリーズ開幕。

扉の紹介文

トムは移動都市ロンドンに住む、ギルド見習いの孤児。久々にロンドンが獲物を追って疾走中だというのに、博物館で陳列品のほこり払いだ。我慢できずに仕事を放りだし、けんか騒ぎまでおこした罰に、最下層での作業に追いやられてしまう。そこで出会ったあこがれの史学ギルド長は、親しく声をかけてくれたばかりか、捕獲した町の解体作業の監視に同行させてくれた。天にものぼる心地のトム。だが、ギルド長の命を狙う謎の少女ヘスターを助けたことで、彼の運命は一変する。大きな都市が小さな都市をむさぼり、大都市同士が共食いする奇怪な世界を舞台に、たくましく生きるトムとヘスターの冒険を描いた、傑作シリーズ第一弾

本の雑誌12月の課題文庫に入ってました(http://www.webdokusho.com/shinkan/0612/b_8.htm)。
中々いい評価を得てます。未だ途中ですが、面白いのでゆっくり読んでます。
以下ネタバレ
これを読むと宮崎アニメを思い出す人も多い事でしょう。翻訳も微妙に似ている。2001年出版(日本では2006年9月29日初版)。第3部まで出ているようです。先が楽しみです。
これはそのうち映画化されるでしょう。少なくとも「ゲド戦記」よりは面白いと思う。
追記:この著者の処女作。そうとは思えないほどの完成度。日本人なら、宮崎アニメと直結してしまう雰囲気を持つが、それが読みやすさにもつながると思う。古代の兵器の禍々しさや、空中戦、少年と少女の冒険譚etc.そして、主要な登場人物を次々に・・・・。2部が早く読みたい。SFファンタジー系で続きが読みたいなんて初めてかも。