No.20 俺のお尻から優しい音楽 ENBUゼミナール前田司郎クラス 笹塚ファクトリー

http://www.enbu.co.jp/zemi/06enbufesta.html#maeda
★★★☆☆
以下ネタバレ
作・演出/前田司郎(五反田団
オオヤマ:大山雄史
クリス:平塚陽子
カジヒデキ:前田将甫
マキャベル:本田留美
フランソワ:八木勇人
フランチェスカ:上野由香利
ジェット:養田薫
シモーネ:渋谷佳世・中川幸子(五反田団
メタボリック:黒田大輔THE SHAMPOO HAT
ボリス:田村チカコ
刑事:藤田瑠美子
猟師:用松亮
五反田団のhpで見つけた公演。1000円だし、行ってみるか。軽い気持ちで出かけました。平日の20時開演。前に来たことがある劇場。ゼミ公演だし混まないだろうと思っていたら、満員。関係者なのか、おばあさんも観に来ていました。階段を上るのが辛そうでした。
入り口にお客さんが殺到して、切符切るスタッフが一杯一杯になった瞬間、さっと現れたふくよかな女性。気が付くまでに数秒かかりましたが、元猫ニャーの池谷のぶえさんでした。ビックリ。こんな地味な活動の手伝いをしていたなんて・・・。
さて、中身。
出演者の演技云々はさて置き(これからだから)。最初から聞いていて恥かしい話し方、観ていて恥かしい動き。しかし、それは演出だと分かりました。尤も、出演者が一言しか話していないのに大笑いする失礼(普段なら)な観客のおかげで、あからさまに受けていいのだという雰囲気が出来上がり、明らかに失敗の時も大笑いな雰囲気でした。
この場をわきまえない観客に、関係者は感謝すべき。
個人的にはメタボリック役の黒田大輔さんがツボでした。大体、あの笑っているのか怒っているのか分からない表情だけでも面白いのに、あの服は無いでしょう。弛緩しきった緩々の肉体を惜しげもなく披露し、普段なら絶対に言わないような台詞を照れも無く話し、明らかに素で笑っていたし、緊張感のかけらも無い演技が逆に可笑しかった。
注目していた脚本も出演者の実力を考慮したのか、荒唐無稽で、ふざけていて、分かりやすくて、可笑しかった。
宮沢さんに苦しめられた後だけに構えずに観る事が出来ました。
いつか、この中から時代の小劇場を背負って立つ人物が出るかもしれない。それは神のみぞ知る。
追記
楽しそうでした。それだけでも観た甲斐がありました。
追記2
シラク大統領が猟師の格好をしてパリで鹿狩りをする。時々、いや頻繁に人間を撃ってしまう。フィアンセを撃たれたオオヤマは彼女を抱きかかえながら、舞台の中央で叫ぶ「誰か助けて下さい」。マリーアントワネット音楽祭でシラク大統領は殺される。そのためにフランス音楽院に入学した殺し屋によって。殺し屋を追う警官もフランス音楽院に入学。フランス音楽院の授業はリコーダー。貧乏なフランチェスカはリコーダーを買えない。音がめちゃめちゃ外れていた。なんなんだこの芝居は?
追記3
劇中でノリのいい音楽が流れた。トップガンフラッシュダンスフットルースの曲。でも、どれだか確定できず。