完読No.45 水底の骨 アーロン・エルキンズ 著 ハヤカワミステリ文庫


裏表紙

十年前、ハワイで大牧場を経営するマグナスが失踪を遂げた。その遺骨が海の中から発見され、遺族の証言では当時のマグナスは殺し屋に命を狙われていたという。彼は逃亡の末にかわりはてた姿になったのか?現地を訪れていた人類学教授ギデオンは調査を開始。当初、それはごく普通の骨に思えた。だが、やがてその骨の異常さが明らかになり、遺族の隠されていた秘密が露に・・・スケルトン探偵をも惑わせる遺骨の正体は?

以下ネタバレ
エウキンズはやはり面白い。ただ、この作品に関しては一つだけ釈然としないところがある。後半、殆どラストに近いところで、ある人物の行動(不可解な)を取り上げているのに、結局うやむやになっている。私だけかもしれないが、結構その人物に引きずられてしまって、肝心のメイントリックに気がつかなかった。意図的にしたのかどうかは分かりませんが、ちと残念。それ以外はOK。安心して読めるスタンダードな本格ミステリです。