完読No.106 誰もわたしを愛さない 樋口 有介 著 創元推理文庫

裏表紙

春の訪れとともに、担当編集者が変わった柚木草平。行きずりの犯行と思われる女子高校生殺人事件に気乗りがしないものの、原稿料アップにつられルポをひき受ける。メガネ美女の新担当、エッセイスト、おなじみの吉島冴子に娘の加奈子と、次々現れる美女に翻弄され、さらに女子高校生にも圧倒されつつ調査を進める柚木。哀しくも、周到に仕組まれた事件のからくりとは。シリーズ第六弾。

以下ネタバレ
単行本で出た時は、帯に犯人が分かるような表現が書かれていたそうです。
それを担当編集者に問うと
「樋口さん、この作品はトリックがどうとか犯人が誰かとか、そんなつまらないことで勝負する小説ではありませんから」う〜ん、なんて強気。確かにトリックも大した事無いし、犯人も途中で分かる(私はミステリーが大好きですが、犯人は殆ど当たりません。その私に見破られるとは・・・。)。でも、この作品は面白かったです。
相変わらず、減らず口を叩きながら、女性と付き合い、翻弄される草平さん。羨ましいか?難しいところですね。