No.3 目を見て嘘をつけ KAKUTA シアタートラム 

http://www.kakuta.tv/
★★★★☆
以下ネタばれ
前作が岸田戯曲賞にノミネートされ今作品が注目される演劇人・桑原裕子さん。作・演出家・女優。劇団の主催でもある。その割に無邪気な女の子の部分も残している女性です。才能に惚れてます。
一見普通に生活しているように見える人々。しかし、実際には様々な問題を抱えている。一つ一つは取り立てて目新しくないが、これだけ同時に起こると大変。それを無理なく、時にシビアに、時におかしく、時にやさしく、約2時間にまとめるのはさすが。
公演中なのでストーリーは、細かくは触れません。
各役者陣
・桑原裕子さん:漫画家のマネージャー役。ダメで自信が無い漫画家を強烈に突っ込み、叱咤激励。その突っ込みが見事。この芝居の笑いの大多数はこの突っ込みが生み出していた。
内海賢二さん:そば屋の主人の父親。いんちき霊視者。言わずと知れた声優界の重鎮。劇中、「無駄にいい声」と突っ込まれてました。怒られるぞ。
筒井真理子さん:そば屋の兄貴?。あまり好きではない女優さんですが、今回はその好きではない部分が役にプラスに作用してました。あれ系の人って騒がしいじゃない。そういうこと。
・高山奈央子さん:学校の事務員役。あれを着ると極妻・・・・。似合いすぎ。全体的にガチャガチャしてますが、それは一夏の思い出の中の光り輝く瞬間のよう。夏から冬へ、季節が変わって人々の生活も状況も変わっていた。一番変わったはずのあの人が変われていない。そして最後のあの台詞。ジーンときます。