完読No.3 聖灰の暗号 上 帚木蓬生 著 新潮文庫

裏表紙

歴史学者・須貝彰は、南仏の図書館で世紀の発見をした。異端としてカトリックに憎悪され、十字軍の総攻撃を受けたカタリ派についての古文書を探りあてたのだ。
運命的に出会った精神科医クリスチーヌ・サンドルとともに、須貝は、後世に密かに伝えられた”人間の大罪”を追い始める。
構想三十年、時代に翻弄された市井の男女を描き続ける作家が全身全霊をこめた、歴史ミステリ。

サスペンスとしては、いささかモッタリし過ぎているが、徐々に明らかになる謎にはドキドキさせられる。
登場人物は、キャラがたっていない分、堅実で危なげがない。
下巻が楽しみです。