完読No.37 つくもがみ貸します 畠中 恵 角川文庫

裏表紙

お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟2人で切り盛りする小さな店「出雲屋」。
鍋、釜、布団と何でも貸し出す店ですが、よそにはない奇妙な品も混じっているよう。
それらは、生まれて百年を経て、つくもがみという妖怪に化した古道具。
気位高く、いたずら好きでおせっかい、退屈をもてあました噂超大好きの妖たちが、貸し出された先々で拾ってくる騒動ときたら・・・・・!
ほろりと切なく、ふんわり暖かい、極上畠中ワールド、ここにあり。

妖怪がそのまま人間と共存している小説って、意外に少ない。
会話は成り立っていないが、意思は通じる。
つくもがみ達の収集した情報を清次が解く。
こういった安楽椅子探偵ものもいい。