はさみ男のカルテ もざいく人間第三回公演 作・演出:服部和也 中野テルプシコール

★★★☆☆
知り合いが出演するので観に行きました。観る前は正直それほどの期待はしてませんでした。
逆に知り合いの出番が多いと聞いていたので台詞を忘れてたりしないか心配してました。
しかし、途中からそんな気持ちは無くなりました。物凄く頑張っていました。素敵な芝居でした。「はさみ男」というタイトルからも分かるように有名な映画のパクリ(これは作・演出家が言っているので敢えてそう言います)です。決して殊能将之氏の著作とは関係がありません。
「はさみ男」がサーカスでコブラと戦うというショーをしながらサーカスに出演していたある時。はずみで女性をそのはさみで刺してしまい殺害(実は殺していない)。逃亡。サーカス団解散。
東京へ逃れてきたはさみ男は少女と出会う。浪花の金貸し女、イルカ。彼女とはさみ男との淡い恋の物語です。
はさみ男は何故かヤクザから狙われます。ヤクザに頼まれてはさみ男を捜す中国人。見つけたものには500万円払うと言う誘いに負けて中国人へはさみ男を差し出すイルカ。
兄弟達の生活のためにはさみ男を売り渡すが、釈然としない気持ちをいだくイルカ。
徐々にヤクザ達の思惑が分かってきた。新宿のドンキホーテを都と組んでカジノ化する計画がある。そしてその地下では非合法のオークションが開かれる。オープンの目玉にはさみ男を出品したいヤクザ。そしてはさみ男探索を命じられた中国人には別の思惑が。
そん中イルカは中国人に捕らえられはさみ男をおびき出すためのえさとなってしまう。
ドンキホーテの中をイルカを探して走り回るはさみ男。漸く屋上でイルカと中国人を発見。
中国人が決断を迫る。競り落としたお客の元へ行くか、イルカを見殺しにするか。
そしてクライマックス。
イルカ役の女性が知り合いです。見た目が若く見えるのでこういう役にはピッタリです。
胡散臭い大阪弁も上手でした。あらを探せば色々とありますが、そんな野暮はせず。素直に楽しみました。次回作も期待してます。頑張って下さい。