No.3 約三十の嘘 シネクイント

1.★★☆☆☆←客観的な目で見た評価
2.★★☆☆☆←思い入れを含んだ評価
MONOと言う劇団で1996、2001年に上演された舞台の映画化。舞台の脚本を書いたのは土田英生氏。好きな脚本家の一人です。舞台を観ていたのでストーリーはほぼ分かっていました。なので焦点は舞台をどういう風に映画化しているに絞って見ました。
以下ネタバレ
結論:別に映画化しないくてもいいんじゃない?
MONOの舞台の中でも特に面白い作品ではないと思う「約三十の嘘」を何故わざわざ映画化したのだろう?
キャストはいいと思います。
椎名桔平中谷美紀妻夫木聡田辺誠一八嶋智人伴杏里
このラインナップを見て映画を見ようと決める人もいるでしょう。
でも、基本的に面白い脚本ではないので・・・。
大体、詐欺師の話なのに詐欺自体には殆ど触れていないのが残念。確かに脚本の狙いは別のところにあるのは分かるけどインテリ犯罪物が好きな私には逆に拒否反応がある。これは舞台を観た時から思ってました。
この映画を見た観客は土田英生って駄目だね、って思うのではないだろうか?それが心配。他の作品を是非観てほしい。
私が観たMONO作品。
順不同

  1. 「京都11区」
  2. 「きゅうりの花」
  3. 「橋を渡ったら泣け」
  4. 「なにもしない冬」
  5. 約三十の嘘
  6. 「錦鯉」(ビデオ)
  7. 「−初恋」(ビデオ)
  8. 「燕のいる駅」(ビデオ)
  9. 「その鉄塔に男たちはいるという」(ビデオ)

東京で上演されるようになったのが1999年からなので(京都の劇団のため)観た作品は少ないがいい作品が多いです。
お勧めは「橋を渡ったら泣け」「なにもしない冬」「−初恋」。
舞台は観たけど映画は観ていない人のために配役相対表。
舞台:映画:役名
奥村泰彦:田辺誠一:久津内(今回のプランナー)
水沼健 :妻夫木聡:佐々木(久津内の昔の仲間)
土田英生椎名桔平:志方 (同上)
尾方宣久:八嶋智人:横山 (宝田の相棒)
西野千雅子:伴杏里:今井(久津内の昔の仲間、訳あり)
増田記子:中谷美紀:宝田(久津内の昔の仲間)
土田氏が椎名桔平?と突っ込みを入れたくなる。
劇団メンバーの顔はこんな感じ→http://www.c-mono.com/profile.htm
女性がいないのは退団したからです。
映画の中で宝田は胸が小さい、今井は胸が大きい、と言う台詞があるが、舞台にはありません。
個人的には中谷美紀も騙されていたと言うのはX、中谷美紀が全てをコントロールしていた、と言うおちが良かった。
最後に伴杏里は顔は好みだが、演技は・・・・。
最後の最後に音楽を流し過ぎ。うるさい感じがした。