No.6 「お父さんの恋」 PARCO劇場

★★★★☆
「ビューティフル・サンデイ」「ペーパーマリッジ」「今度は愛妻家」に続く第4弾。
http://www.thirdstage.com/produce/koremade/
作:中谷まゆみ  演出:板垣恭一
出演:堺 雅人 星野真里七瀬なつみ 菊池麻衣子 池田成志・前田 吟
新撰組で人気も全国区になってきた堺雅人が出演。

以下ネタバレ
人物紹介と簡単な粗筋はここ↓
http://www.thirdstage.com/produce/otohsan/nittei.html

寝たきりになってしまった父。自分の事で精一杯で介護は介護士任せの姉妹。就職の事で父ともめ、それ以来疎遠な弟。それぞれに理由はあるが、父親と疎遠になってしまっている事に申しWケ無い気持ちは持っている。
舞台は母親の七回忌。三々五々集まる姉弟。父を介護しているのは若くて綺麗な女性。
だれ?
「私はこの人と結婚します。」3人とも「え〜」。
お父さんの恋、の話。
今までの4作品の中では一番きつい作品でした。理由は個人的なことですが、両親に特に父親には何かと迷惑をかけています。でも、それに対して素直に感謝の気持ちを表せない。心の中では手を合わせていても会話らしい会話も無い。
父は何を思っているのか?その辺が他人事とは思えず感情移入できなかった。お話として観ていられなかった。
役者陣は良かったです。
堺雅人、感情を内に押さえた淡々とした演技でしたが、家族への愛情と現状の自分への苛立ちがにじみ出てくるように感じられました。
星野真里、もう少し上手くなっているかと思っていました。エキセントリックな行動とは裏腹に苦しんで苦しんで生きてきた女性の役。見た目が明るい感じなのでもう少し暗さが出ていれば良かったかと思いました。
七瀬なつみ、長女な感じがピッタリでした。観に行った人たちと丁度同世代。でも、だれもあんな髪形は見たことが無いです。
菊池麻衣子、父からこの次女へのセリフが私の泣きのつぼでした。「本当は優しい子なんだよ」
親は分かっているもんですね。
池田成志、流石です。笑いのつぼはほぼこの人が独占。長女への幼い頃からの恋心もいい感じでした。もう一度言いますが、あんな髪形は見たことが無いです。
前田吟、日本で一番「兄さん」が似合う役者。脇役が似合う人だと思っていたけど。主役でもいい感じ。小劇場系にはチョッといないタイプの役者さんです。勉強させてもらいました。それにしてもイイ体していた。鍛えているのか?