完読No.93 無意識の証人 ジャンリーコ・カロフィーリオ 著 文春文庫

これはミステリーなんだろうか?ジェフリー・ディーヴァーが絶賛していると帯に書いているが、ディーヴァーばりの内容を期待すると肩透かしを喰らう。
以下ネタバレ
主人公は38歳の弁護士。妻に突然別れを切り出され、表面上は平静を装うが、内心はメタメタ。夜眠れなくのでコーヒーはカフェイン抜き。エレベータにも乗れなくなった。
兎に角、主人公が暗いです。イタリア人イメージとは程遠い。グチグチ悩みます。ただ、悩んでいるけどある事件をきっかけに立ち直るので読後はスッキリします。偶然同じ歳なので親近感を感じたからかも。法廷物だと思っていたら半分まで裁判のシーンは出てきません。裁判のシーンも割とあっさりしてました。キーになる「無意識の証人」も「ふ〜ん、そうなの」程度の感想。
ミステリーではなく、一人の中年男性の苦悩を読みたいという人にはお勧め。
83.6