直木賞受賞後の初作品。４ＴＥＥＮ【フォーティーン】の爽やかさとはうって変わって大人のぎりぎりの話。
７つの短編
以下ネタバレ
１．ラストライド
借金で首が回らなくなった男。借金のかたに妻と娘を売り飛ばされる、か後は自分が死んで・・・。悲しい。
２．ラストジョブ
これも借金を抱えた主人公の話。借金を返すための仕事、彼女が選んだのはセックスボランティア。悲しいけど、ラストは主人公の前向きの気持ちが伝わる。
３．ラストコール
ホラーです。結構怖い。男たちの欲望の受け皿となっていた女性。彼女が選んだラストとは。
４．ラストホーム
借金を返せず、ホームレスになった主人公。そこで出会った老ホームレスとの交流。
５．ラストドロー
借金を抱えてにっちもさっちもいかなくなった男。彼が選んだ仕事は。サスペンス的な要素が強い作品。最後はしてやられました。
６．ラストシュート
これは辛い作品。あるとは分かっていても普段は目につかない。人の欲望、性癖に限りは無い。でも、ラストはザマミロです。
７．ラストバトル
一寸の虫にも五分の魂。
全体を通じて借金がらみの話が多い。借金をしてそれが返せなくなるのは、ギリギリなんですよ。でも、最後の最後で人として生きる事。それが言いたかったの？
４ＴＥＥＮとのギャップに驚きつつ、これも石田衣良。
