ニライカナイからの手紙


yahooの解説:

スペイン映画祭など国際映画祭で話題を集めた『Tokyo Noir』の熊澤尚人監督が蒼井優主演で描く3世代に渡る家族愛の物語。共演は『せんせい』の南果歩のほかテレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の前田吟など実力派ぞろい。舞台となる沖縄の竹富島の静かで美しい風景に心癒される。

見る前は殆ど期待してなかったんですが、見終わった後はほんのりいい映画だと思いました。
以下ネタバレ
ニライカナイの意味を知っていれば、始まって10分ぐらいで結末が分かるんだけど、この映画は結末のサプライズ感を味わう映画ではないので、そんな事は気にしないで最後まで見ましょう。実を言うと、こういう、ストーリーがあってないような映画はそんなに好きじゃないんですよ。テンポもゆっくりだし、これといった事件も起きないし・・・。でも、主人公風希(ふうき)を演じた蒼井優さんの無理のない演技と、けなげだが芯の強い女の子に好感を持てるため最後までジンワリ見ることができました。役者ではお祖父さん役の男優さんが良かったです。事実を知ってから振り返ってみると彼の男らしい責任感と人間としての懐の深さを感じさせられます。殆ど台詞はないけど、いるだけで安心感を感じさせる役であり俳優さんでした。お母さん役の南果歩さんが私的には若干違和感がありましたが、役の持つ強く悲しい愛情に最後にはその辺はどうでもよくなりチョッと涙しました(あくまでチョッと号泣する映画じゃない)。
私の好きなシーン。島に帰ってきた風希に島の人々が何か色々と持ってくるシーン。父を早くに亡くし、母親も幼い頃に別れた彼女。でも、彼女は島の人々に育てられた。島という共同体に育てられた。それをこのワンシーンで描き出している。その辺がうまい。心が疲れたなぁ〜と感じたときに見るといいかも。