No.34 ブレイブ・ストーリー ルーブル丸の内 M-20 

1.★★★★☆←客観的な目で見た評価
2.★★★★☆←思い入れを含んだ評価
帰りの電車が電故で動いてなかったので急遽見に行きました。
いつも二人でやっている仕事を今週は一人でやっている。なので程々に忙しい。帰り時間は変えたくないので朝仕事をしている。なのでブログが書けない。隙をついて書く!
以下ネタバレ
私はファンタジーを殆ど読まない。そんな私が言うのもなんだが、非常にファンタジーらしい作品でした。原作者が「今度はファンタジーでも書いてみよう」と決めて、ファンタジーとは?を調べて、それに則って書いたような作品。原作を読んでないので本当にそうかは分からない。宮部みゆきさんの作品は何冊か読んでいるが、その分野では異色とも言える作品がいくつかあった(「模倣犯」「理由」等)。なので、この標準的な感じはなんなんだろう?思うに彼女が書きたかったのはファンタジーではなく、主人公の少年の心の成長だったんだろう。当たり前だろ!まぁ、当たり前なんですよ。ただ、少年の成長に重きを置いため、それを実現するための舞台としてはファンタジーが相応しかった、だけなんでしょう。ファンタジーが好きな人に聞きたい。場面場面でどこかで見たことあるって感じませんでしたか?これは映像化したせいかもしれないけど、私はかなり感じた。これだけ書いといてあれですが、映画としては面白いですよ。わたる少年(主人公)の勇気と正義と友情は見ていて微笑ましくもあり、こそばゆい感じもあり、うらやましくもあった。彼の冒険に一喜一憂し、最後の決断には拍手を送りたかった(観客が20人ぐらいだったのでやめた)。
映画とはあまり関係ないが、猫耳が好きな人と強い女性が好きな人にはお勧め。
少年が突きつけられた現実は、どこにでもありそうな事でした。でも、当事者にしたら非常に辛い状況。大人同士なら「人生は色々あるさ」と一緒に酒でも飲んで憂さを晴らすが、少年(小学5年生)にそんな事は言えない。それを宮部みゆきさんは作品を通して言っている。「運命はそれがどんなに苦しく辛いものでも受け入れて未来は自分で作る」。
小学生がそれを理解できるか?現実の辛さから言えば同時期にファンタジーゾーンに入り込んだミツルの方が辛い状況だ。彼はその辛さゆえに、運命を変えようとした。そしてそのためなら例えこの世界が破壊されてもいいと思った。
ミツルとわたるの行動を対比させることによって、色んな事を提示している。そういう意味では非常に教育的な内容です。この映画を見るべきは子供ではなく大人だと思った。わたるの父親のような大人が見るべき。
観客が少ないのが非常に気になった。松たか子さんが頻繁にテレビに出て宣伝しているのもそのせいか?今週末には「ゲド戦機」が公開される。見比べてみたい。