WOWOWエキサイトマッチ 9/18放送分

楽しみにした対戦。
WBC世界S・フェザー級タイトルマッチ(2006年9月16日、ラスベガス)
WBC世界S・フェザー級王者前IBF世界S・フェザー級王者元WBO世界S・バンタム級王者
マルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)
32歳(1974年1月17日生)身長171cm、リーチ178cm67戦62勝42KO4敗1無判定


WBC米大陸フェザー級王者WBC世界フェザー級3位、WBO7位
リカルド・フアレス(米国、テキサス州
26歳(1980年4月15日生)身長163cm、リーチ170cm27戦25勝18KO2敗

hpから引用

両者が5月にグローブを交えたときは、一部にはミスマッチとの声すらあったカードだが、蓋を開けてみると大接戦だった。バレラが思ったよりも生彩を欠いたことと、フアレスが予想以上に力強かったことで、試合は一進一退の好勝負となったのだ。その因をバレラの不調に求めるか、それともフアレスの健闘に求めるか、初戦の分析は難しいところだ。
32歳のバレラは67戦の経験があり、先のフアレス戦では歴戦の疲れも垣間見えた。攻防兼備のボクシングそのものに綻びは見られないものの、覇気、動きといった点で20代のころにはなかった緩慢さが見てとれた。これが一時的なものだとしたならば大して案ずることもないが、衰えそのものだとしたら黄信号の点滅といえるだろう。
フアレスはシドニー五輪出場後にプロ入りしたエリートだが、ウンベルト・ソト(メキシコ)に判定負けしたことなどもあって必ずしも高い評価を受けていたわけではなかった。それが5月のバレラ戦では大健闘を見せ、メキシコの英雄をあわやというところまで追い込んだ。体格的には恵まれているとはいえないが、好戦的なスタイルで迫る強打者だ。体力、気力では、むしろ王者を凌駕しているといえよう。エネルギッシュな攻撃でバレラを守勢に立たせる場面の再現があるかもしれない。今度も経験で勝るバレラ有利は動かし難いが、前回と同じようなコンディションでリングに上がると、政権交代は現実的なものとなるだろう。

結果は、判定勝ちでバレラの勝ち。以上。楽しみにしていたのだけれど、試合内容は面白くなかった。これは、バレラが絶対負けない闘い方をしたから。そして、それが出来るだけの集中力と技術力をバレラが持っていたから。それにしても、12R闘った後で、あれだけ顔がキレイなままなのは珍しいし、凄い。これはフアレスの腫れた右目と比べるとより一層明らか。
代わりと言っては申し訳ないが、同じ日に放送されたアンダーカードは面白かった。
WBC世界S・バンダム級タイトルマッチ
WBC世界S・バンダム級王者
イスラエル・バスケス
WBO世界バンダム級王者
ジョニー・ゴンサレス
1つ下の階級のチャンピオンが1階級上のチャンピオンに挑戦。同じメキシカン。ジョニー・ゴンサレスはスーパースター候補。この試合に勝ってスーパースターの座をつかめるか。そしてバスケスは意地でもすんなり勝たせたくない。
前半6Rまでは完全にゴンサレスのペース。長いリーチを生かしたジャブでバスケスが懐に入るのを防ぐ。そして、左フックで2度ダウンを奪う。素人目に見てもバスケスに勝てる要素は見当たらなかった。しかし、7R。追い詰められたバスケスが起死回生の右ストレートを放つ。「グシャ」と音が聞えるほどのパンチがゴンサレスの顔面にめり込む。何とか立ち上がったゴンサレスだが、その後は長い足が絡まるようになり、本来のボクシングが出来ない。そして10R、バスケスの連打に耐えられず、レフリーストップ。もう反撃する力は残されていなかった。絵に描いたような逆転劇でした。ジョーさんが「最高の展開」と連呼してました。年末のベストバウトに選ばれるでしょう。確かに面白い試合でした。