完読No.19 物は言いよう 斉藤 美奈子 著 平凡社


裏表紙

エフ・シー【FC】(Femi Code)言動がセクハラや性差別にならないかどうかを検討するための基準。公の場ではそれに相応しいマナー(作法)を身につけよう、との趣旨で考案された。フェミコード。「それってー的にどうよ。」→セクハラ

FCとは何か?
性や性別についての望ましくない言動を検討するための基準です。しかし、意識のありようまでとやかくいいません(心の中で「このブス」「このクソババア」と思うのはかまわない)。せめて、おおやけの場ではそれに相応しいマナーを身につけよう、との趣旨で考案されました。本書を通して、笑いながらFC(フェミコード)感覚を身につければ、いやーなセクハラ、思わぬセクハラとは、もうさよならです。

著者もあとがきで書いていますが、本書は実用書です。FCが分からない人、自信がない人はお手にとって読んでみてください。私はあることがきっかけで読んでみることにしました。
そのあること。
会社でのコンプライアンスミーティングの場。セクハラについての話し合いの時。女性社員(私の所属の部では女性社員は彼女だけ)が、涙ながらに訴えました。「セクハラは止めて欲しい。」名誉のために言っておきますが、彼女に対してあからさまにセクハラをした人はいませんでした。私もそうです。私の場合は、別の部署の人間だったので、彼女と話すこと自体が殆ど無かった。で、その彼女の話を聞いて、その場にいた男性社員は全員、怪訝そうな顔をしました。それは分かります。彼女に対してセクハラをしたと思っている男性社員はいなかったからです。でも、彼女はセクハラと感じた。これは何故なのか?彼女が若い(新入社員、2年目)、男性社員は社歴10年以上。この事は特に関係ないと思います。要するに、セクハラの意味が男性社員たちには分かっていなかったのです。女性が殆どいない部署(会社)なので、どう接したらいいのか分からなかったせいもあるでしょう。でも、前にいた部署ではそんな思いをしなかったと言っていたので、我々側に原因があったのは間違いないです。それが何なのか、個別に聞けるほど、親しくないので、取り敢えず勉強ために買ってみました。会社の女性社員の件に関しては、この本を読んで解決しませんでした。まだ、謎のまま。でも、書かれている内容は、「しまった」と思えることばかり。
私は、距離がある女性に対しては、かなり紳士的な対応する自信はあります。しかし、仲良くなると・・・・。
本人は決してセクハラだと思っていないけど、かなり失礼な事を言ってしまいます。そして「女心が分かってない」と度々言われます。外見が致命的に駄目なんだから、せめて言動で嫌われないようにしなきゃ。
そうそう、2004年出版ですが、柳沢大臣の件は紙が1枚入ってます。正に、今読むと丁度いい。
最後に「ジェンダーフリー」について。私の知識は根本的に間違ってました。「ジェンダーフリー」は「ジェンダーレス」にあらず。人間日々勉強だ!