完読No.24 グレイヴディッガー 高野 和明 著 講談社文庫

改心した悪党・八神は、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。だが移植を目前にして連続猟奇殺人事件が発生、巻き込まれた八神は白血病患者を救うべく、命がけの逃走を開始した。首都全域で繰り広げられる決死の追跡劇。謎の殺戮者、墓堀人(グレイヴディッガー)の正体は?圧倒的なスピードで展開する傑作スリラー巨編。

以下ネタバレ
看板に偽りなし。かなりよく出来たサスペンス小説でした。悪党・八神と馴染みの刑事・古寺。監察官。警察庁。警視庁。公安。カルト教団。移植ドナー学会。様々な人々、組織が絡み合い物語りは進む。時間的には半日ぐらい、その中に詰め込めるだけの知恵を織り込んだ。逃亡物に外れなし。そう思わせる逸品。悪は栄えない。
こういう話を映像化して欲しい。関係機関へのネゴが大変そうだが、都知事がゴーサインを出せば撮れるはず。
オリンピックを誘致するよりいい宣伝になると思うけど。