No.37 サド公爵夫人 東京グローブ座

★★★★☆
以下ネタばれ
http://www.duncan.co.jp/web/stage/sade/
ルネ(サド侯爵夫人) 篠井英介
シミアーヌ男爵夫人 石井正則
アンヌ(ルネの妹) 小林高鹿
シャルロット(モントルイユ夫人家政婦) 山本芳樹(Studio Life)
サン・フォン伯爵夫人 天宮良
モントルイユ夫人(ルネの母親) 加納幸和
休憩2回を挟んで約2時間45分。
でも、あっという間でした。役者の力なのか、演出が良かったのか、それとも脚本がいいのか、分かりません。
でも、あっという間。
そして、ほぼ完全に科白だけの芝居。まぁ〜、よくしゃべる。ベテランの俳優さんばかりでしたが、時々噛んだり、間がおかしかったり。科白が前後したりしてました。でも、この布陣だから出来上がった芝居だと思いました。
目当ては篠井さん。変態夫の背徳的な行動に引きずられる用に生きた貞淑な婦人。下世話な話にも出来る内容を芸術の域まで高めたのは、篠井ルネと三島由紀夫。高尚過ぎて、私には理解できない事も多かった。
三島由紀夫を一介のブロガーが語るなど、おこがましい。おこがまします。

三島は、舞台上のことに関しても、明確なイメージを持っている。
「舞台の末梢的技巧は一切これを排し、セリフだけが舞台を支配し、イデエの衝突だけが劇を形づくり、情念はあくまで理性の着物を着て歩き廻らねばならぬ」(三島由紀夫

そういう感じでした。
10/26まで。昨日の感じでは、客席には空きがありそう。お時間とお金に余裕がある方は、是非。
芸術の秋にふさわしい作品。
そうそう、何故か観に来ていた男性に美男子が多かった(一応、自分は含めずに)。

全然関係ないけど、カッコいい人(小林高鹿)が女性の格好をしても、必ずしも美人にはならないと言う事が分かった。
あと、加納幸和さん、途中男になっていた。篠井さんと加納さんのからみ。昔からの「花組芝居」ファンには感慨深いものだったでしょう。