完読No.49 銀座開化おもかげ草子 松井 今朝子 著 新潮文庫

裏表紙

三十歳。世を捨てるにはたしかに早い。しかしこの明治の世に、私のいるべき場所などあるだろうか。無為に過ごしていた士族・久保田宗八郎は、兄の求めにより、銀座煉瓦街で暮らすことに。大垣藩主の若様、薩摩っぽの巡査、耶蘇教書店を営む元与力。隣人たちはいずれ劣らぬ個性の持ち主であった。文明開化の発信地で、宗八郎の気骨がいぶし銀の輝きを放つ。『銀座開化事件帖』改題。

以下ネタばれ
・明治の蘇教祭典(クリスマス)
・井戸の幸福
・姫も縫います
・雨中の物語
・父娘草
松井 今朝子さんは、「東洲しゃらくさし」に続いて2冊目。
http://d.hatena.ne.jp/doradora0511/20070815
市井の人々の暮らしを丹念に描いています。
時は、明治維新あたり。人々は時代の変化に付いていける者、付いていけない者、様々。