完読No.53 逆説の日本史? 近代展開編 井沢 元彦 著 小学館文庫

裏表紙

若き日の徳川家康を苦しめた浄土真宗信徒らによる「一向一揆」。
家康は勢力を増していくキリシタンに「一向一揆化」の悪夢を見た。折しも江戸城大奥では、女中のあたあジュリアを中心にしてキリシタンが増加していた-。
徳川幕府による「伴天連追放令」と鎖国の裏面史を抉るとともに、徳川家康が「戦国日本」をいかにリストラし、「徳川三〇〇年」の礎をいかに築いたかを解明する!

好評の歴史ノンフィクションシリーズ第13弾。300万部突破の大人気シリーズ。今回は、徳川幕府が展開していく過程と、戦国文化がどのように変遷していったかを取り上げます。家康のやったことは、「戦国日本」を真の意味で「リストラ」することでした。今の日本では「リストラ=首切り」の意味になっていますが、本来の原語(restructuring)は、組織の事業内容を「再編成」することによって立て直すこと。家康はそれをやりました。改めて、家康が持っていた多面性、時代に即した面に光を当て、今まで見落とされていた新たな徳川家康像を提示し、その天才性がどこにあったのかを浮き彫りにします。そして、茶の湯や能、歌舞伎などの戦国文化が江戸時代、どのように変質していったかを考察。中国儒教についても取り上げ、靖国問題の背景についても分析します。

徳川幕府が展開していった過程と、戦国文化がどのように変遷していったかを取り上げる。そして新たな徳川家康像を提示し、その天才性を分析。