No.15 恋は五・七・五! 試写会 千代田公会堂

1.★★★★☆←客観的な目で見た評価
2.★★★★★←思い入れを含んだ評価
千代田公会堂へ向かう途中。東西線が止まってしまった。大手町で半蔵門線に乗り換え九段下へ。開始3分前到着。買ってあったコーラの蓋をひねると炭酸が暴れまくった。この寒さの中汗はかくはコーラでビショビショだわ、踏んだり蹴ったり。これで映画が面白くなかったら・・・。
☆5つです。単純に面白かったです。
以下ネタバレ。
統廃合の危機にある静岡のある高校。野球部は惜しくも予選敗退。校長は「こうなったら高校が無くなるまでの2年間。色々な大会に出まくってやる」
こうして俳句甲子園への出場が決まる。顧問は冴えない教師、高田ますお(杉本哲太)。
部のメンバー。帰国子女で漢字が書けない高山治子(関めぐみ)。スタイル抜群、美人、性格は強気、合気道もたしなむ。でも、この田舎の高校生活に刺激を感じていない。
写真部のたった一人の部員、土山義仁(細山田隆人)。実は高山治子が好き。暗室には彼女の写真が一杯。
容姿が悪いとチアリーダーをクビになった内山マコ(小林キナ子)。自殺しようと屋上へ行き、土山と出会う。辞世の句を誉められ土山を好きになる。
高山治子に一目惚れした天然系ウクレレ少女ピーちゃんこと田中弘美(蓮沼茜)。
野球部の万年補欠。お〜いお茶の俳句に何度も投稿。一度も採用されず。山岸実(橋爪遼)
この5人と一人が俳句甲子園優勝目指して頑張る、いえウダウダやる話です。
何故か開始早々ある映画が頭に浮かびました。その映画と物語の構成が物凄く似ていました。
本意ではないがある部に入る。最初は全然やる気が無い。徐々にその競技の魅力に惹かれていく。
強豪校との戦いを通じて自分達の力の無さを実感し挫折。それを機に頑張って練習する。
いよいよ大会、最初は苦戦する。キャンプテン的な人物の恐ろしいまでの緊張症。完膚なきまでに敗れる。辞めてやる。そして意外な人物からのやる気のある言葉。最後の最後まで頑張ろう。
奇跡的な勝利。
ストーリーはこんな感じです。敢えて固有名詞を入れませでした。ある映画にも通じる粗筋だと思います。と言うよりラブコメってどれもこんな感じ、かな?
さて、この映画はラブコメです。それも少年誌的なラブコメです。監督は女性ですが、少女漫画的なラブコメでは無い気がしました。
まるでラブコメのポイントを一つ一つ丁寧に拾っていった感じすらしました。
私は少年誌を読んで育ったので、それが心地良かったです。
それは例えばこんなシーンとして表現されていました。
高山と土山が図書館でぶつかります。その拍子に高山が転びチラッとパンツが見える。
「見ただろ?」「見てません」「うそつき」教科書のような展開です。
また、屋上で一人たたずむ土山。高山が話し掛ける。いつの間にか居眠りする高山。
キスしようと顔を近づける土山。急に起きる高山。おでことおでこがぶつかる二人。
「なんかし様としただろ」「してません」「うそつき」
他にも色々ありますが、きりが無いので割愛。
男女5人が集まれば恋の話もございます。
内山→土山。土山→高山。山岸→ピーちゃん。ピーちゃん→高山。
高田先生→ヨーコ先生(高岡早紀)。
敗者復活戦を前にこのことが露呈。ドロドロするかと思いきや。高山の一言で好転。「俳句って面白い」
この辺も少年誌的。
結果はやや出来すぎだが、ここまで来たらとことんやっちまえ。
ラストシーン、高山の「XXX恋の予感は五・七・五」と言う一句でタイトルバック。
清々しい印所を残して映画は終る。
ここ最近、女子高校生が主人公もしくは重要な登場人物として位置づけられた映画を見ました。
「ラマン」「サマリア」「ハサミ男」。全部援助交際してます。たまたまだけど、続けると食傷気味。たまにはこういう平凡な高校生活を描いた映画もいい。
因みにそっくりな映画というのは「シコふんじゃった。」です。
詳しく比較するとパクリです。
でも、いいのです。
何故ならこの映画は「俳句」の映画だからです。
本歌取り、だからです。
と、ここまで書いて疑問。俳句も本歌取りというのか?
最後に見終わった瞬間は、ピーちゃんがいいと思いましたが、名前が「関めぐみ」だと判明したので高山治子役の子にも注目。