No.31 ナチュラル・シティ 試写会 竹橋サイエンスホール

doradora05112005-07-22

1.★★★☆☆←客観的な目で見た評価
2.★★☆☆☆←思い入れを含んだ評価
韓国映画はそんなに見ません。たまに見るぐらい。ネットを見る限りは良さそうな感じでした。
http://www.k-plaza.com/movie/en_mov_na05.html
http://www.natural-city.jp/
以下ネタバレ&悪口? 韓国映画が好きな人は読まないで!

5時前に試写会に誘われた。暇だったので行きたいけど竹橋サイエンスホールは駅から遠いからあまり好きじゃない。今はダイエット中なので歩く事はいいけど、早足にならないと開演時間に間に合わない。夏場の早足はデブにはきつい。死にそうになる。そんな状態だったので会場に着いたときはヘロヘロ。しかも、夕食無し。中国4千年の英知が詰まった「甘栗むいちゃいました」を一袋一気に食べて胃を落ち着かす。
なので、普通に見るより映画に対する評価が悪いです。食い物の恨みは深いです。
さて、映画。

1999年、ミン・ビョンチョン監督が撮った一本の映画が、韓国映画界に激震を与えた。原子力潜水艦を描き、韓国ではかつてないアクション映画と激賞された『ユリョン』である。そのミン監督が、5年の沈黙を破って『ナチュラル・シティ』と共に帰ってくる。
ナチュラル・シティ』は、人間に恋するアンドロイドの女性と、そのアンドロイドを愛した特別捜査官(MP)との悲劇的な愛の物語だ。2人の関係を通して描かれるのは、終末の色が濃い2080年の未来社会である。
ミン監督は、個人的にもSFというジャンルが好きだという。だが彼が未来を舞台にした映画を撮った理由は、それだけではない。人間のもっとも根本的な感情にスポットを当て、時間も空間も越えた純愛を描くには、SFというジャンルが最適だと考えたからだった。その意味では、アクション満載のSF映画でありながら、『ナチュラル・シティ』はじつは切ない恋愛を描いたメロドラマでもあると言える。
ブレードランナー』『マトリックス』『イノセンス』など数々の傑作を生んできた、「SF」と「ラブ・ロマンス」。映画史が誇る最高のテーマに、世界が注目する韓国映画界が初めて挑んだ。

これ↑を読むと期待が膨らみますよね?私も実は期待してました。しかし・・・・。
先ず軽いところから。特撮系は駄目です。特にCG系は駄目でした。「エピソード3」「バットマン・ビギンズ」を見た後ではチャチイの一言。
次に役者陣。主役のユ・ジテ。アンドロイドに恋する捜査官R(アール)。恋する青年にしては無骨すぎる。イメージに合わない。千原兄弟の怪我した方に見えて仕方が無かった。
捜査官に恋したアンドロイドのリア。ソ・リン。確かにキレイなんですが、なにせ殆どセリフがないので何ともいえない。平山あやに似ている気がした。プロフィールを見ると30歳。には見えない。もっと別の役で見てみたかった。
スラム街の占い師、シオン。イ・ジェウン。この子はよかったです。演技は。ただ、役柄の設定が今一でした。キーパーソンなんだけどなぁ〜。蒼井ゆうに似ている。
MLPC隊長、ノマ。ユン・チャン。正義感溢れ、友情に溢れ、勇気があり、後輩に恋されている、仕事一筋の男。韓国映画っぽい役。競馬の実況をベラベラ話す人に似ている。
他に一応悪側として登場する、博士と反乱を起こした戦闘アンドロイドが重要な役でした。
博士は気持ち悪過ぎ。一番苦手な気持ち悪さ。そしてこの映画で一番印象に残ってしまった戦闘アンドロイド。新庄剛にそっくりでした。しかも映画が進むにつれ松本幸四郎にも似ている気がしてきた。この二人を足して二で割った感じ。新庄幸四郎と名付けました(画像参照)。
誰かに似ていると書いたのは、誰も知らないから。似ている人に置き換えてしまう。
映画の間、誰に似ているか考えてしまった。全然集中していない証拠。
音楽。これはよかった。いや、良過ぎた。それほど大したシーンじゃないのに音楽がいいからごまかされてしまった。BGMとしては最高でしょう。
次に映像&戦闘シーン。映像はパクリ?と思うほど「ブレード・ランナー」に似ていた。スラム街の風景。屋台でそばを食べるシーン。空を宣伝の船が飛び交う。日本語の看板がある(元禄寿司)。中心にアンドロイド製造の企業がある。等々。もう少し違った近未来像を作り出して欲しかった。そうそう武器がリボルバーでした。あと手裏剣。
戦闘シーン。まんまマトリックスです。韓国なので足技(テコンドー)が多いけど。
次に中身。作戦立案がなっちゃいない。近接戦闘に力を発揮するアンドロイドに対して、大勢で固まって攻めたら駄目でしょ?潜伏場所を絞って逃げられないように囲んで少人数で倒さないと。MLPCの隊員が死んだのは殆ど味方の銃撃でした。それとR(アール)(アンドロイドに恋した特別捜査官)。あなたは馬鹿ですか?博士を監獄から連れ出す時に正面玄関から出て行く人がありますか?捕まえてくださいとお願いしたいんですか?
他にもRが発煙筒を使ってシオンを連れ出すシーンで隊長が「誰だ発煙筒を使ったんだ?」とのたまう。数を数えられないんですか?そこにいない人が犯人です。Rです。
等々。特別捜査官なのに間抜けすぎる。
最後に最も重要な問題。「何故Rあアンドロイドに恋をしたのか?」全く分かりません。確かに、説明的なシーンを入れると映画がだれるけど、何も無いのはまずいでしょう。感情移入できないんです。本当ならば一番の泣き所シーンが全く泣けない。Rの異常な行動は、アンドロイドへの思いがさせている、それほどまでに恋しているんだ!!と言いたいのかもしれない。それにしても何故好きになったのか分からないから困る。114分中、2分でも3分でも時間が割けなかったんだろうか?若しかしたら私の感性がとんでもなく鈍いのか?
ラストシーンでいい感じの歌が流れて(さっきも言いましたが音楽はいいです)余韻に浸りつつ流れるテロップを見たいじゃない?でも、かなりの人が会場を後にしてました。気が付いた限りでは誰も泣いてなかった。泣けない。