No.7 キリンの夢&コタツのある風景 劇団桟敷童子 番外公演Vol.4 西新宿成子坂劇場 

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★★★☆☆
雨がしとしと降る中、行ってまいりました。劇場の近くで会合があったのか、「や」の付く職業の方々が、親分を送るためにウロウロしていました。別に何も悪いことをしていないのに、オドオドしてしまった。苦手だわ。
さてお芝居。劇団有志(若手)による番外公演。意外と好きです。普段は脇役しか振られない若手が思う存分演じることができる場。やはり、お客さんの前で演じて何ぼの商売。こういう機会はどんどん与えてあげてほしいです。前に観た時に、オ○パイが見れたから行くわけでは決してござんせん。そこまで暇じゃない。
以下ネタばれ
第一部(約30分):キリンの夢
女性の友情のお話。近しいだけに裏切りが許せない。近しいだけに裏切ってしまった自分が許せない。罪と罰。そういうお話です。
心臓が弱いちーこ。学校も休みがち。友達もできない。ちーこのたった一人の友達で親友の智恵美。彼女は恋人とも別れ、夢を捨て、キリンを作る。それがちーこに対する贖罪。そんなちーこはもうすぐ消えてしまう。起こった事を覚えていられない、忘れてしまう。絶叫する智恵美。「何も残らないじゃない。」ラストのキリンの優しい動きに癒されつつ、どうやったんだろう?という感心。
第二部(約50分):コタツのある風景
永年付き合っていた男性と分かれる決意をした菜月。原因は男性の生理現象。それを見た女性は早死にするという(本当?)。痴話喧嘩の最中に職場の同僚が尋ねてきた。杏奈、明美、玉子。そして鍋。「ローマの休日」を見るつもりだった菜月。邪魔されて少々機嫌が悪い。しかし、お酒が入れば自然に盛り上がる。そんな中、車の急ブレーキ。道路に倒れる若い女性。救急車のサイレン。それでも宴会を続けようとする仲間たち。不謹慎だと怒る菜月。
そのうち仲間達は雑魚寝。目を開けたまま眠るガングロ女性。そして謎の猫おばさん。戻ってこない猫を探しに深夜に徘徊。「猫がよくひかれてるじゃろ。あれは人間の代わりに死んでくれているんじゃ。」「さっき、あそこで交通事故があった。あれは猫の代わりに人がひかれてくれたんじゃないだろうか?」「あの事故は私のせい?」そして幼少の頃の猫にまつわる不思議な出来事を思い出した菜月。コタツに入ったまた、どこかへ消えてしまった猫。コタツの中はどこか別の世界とつながっている。仲間たちが帰った後、コタツに頭を突っ込む菜月。暗転。そして・・・・。
ラストの早換えはビックリしました。1話もそうですが、舞台スタッフに拍手。
出演者の中では、第一部のちーこ役、中井理恵さん、第二部の佐野菜月役、山本あさみさんが良かったです。古い感じの芝居ですが、なんとなくほっとするところがあります。若いから乗り切れる、そんな芝居。
芝居とは関係ないけど、隣に座った男性がにんにく臭かった。にんにく食うなとは言わん。せめて観劇後に食べてください。自由席でギュウギュウ詰めの劇場。にんにく臭はきついです。