No.26 魔法の万年筆 PARCO劇場  

http://www.parco-play.com/web/page/information/maho/
★★★☆☆
以下ネタバレ
脚本・演出 鈴木 聡
音楽 本多俊之
出演 稲垣吾郎
西牟田恵 三鴨絵里子 久世星佳
山崎 一 阿南健治 小林隆 河原雅彦
西牟田恵さん、三鴨絵里子さん、久世星佳さん目当てで観に行きました。気がついたのが遅かったため、最後列でした。PARCO劇場はかなり観やすい劇場なのですが、最後列では役者の表情までは観る事は出来ませんでした。これは残念。1幕:80分、休憩:15分、2幕:70分。2幕ものでよかった。1幕目は爆睡でした。寝ている事に気がつかないほど寝てしまった。おかげで2幕目はお目々パッチリでした。そんなことはさて置き。
出演者を見て頂ければお分かりの様に、このお芝居は稲垣吾郎さんのためのお芝居です。観る前から分かっていたのに。劇場へ入った瞬間から違和感がヒシヒシと・・・・。まず、花輪が多い。殆ど稲垣吾郎さん(以下吾郎ちゃん)。流石、人気者。そして、芝居が始まって吾郎ちゃんが出てきたとたん。周りの女性達が、20cm程前へ乗り出しました(吾郎ちゃんの芸暦に比例してファンの方々もそれ相応に年齢を重ねているので、立ち上がって声を出すなどの無茶はしない、それは救いでした。)。そして、吾郎ちゃんが何かちょっとした事(ギャグっぽい事)を言ったり、コミカルな動きをすると、大爆笑。何?、ここはどこ?、私は誰?な状態になってしまった私。しかし、私も伊達に観劇してませんよ。このウキウキ状態の中、爆睡。根性のある眠気でした。吾郎ちゃんは、いい感じで演じていました。決して下手ではありません。演出のせいか多少大げさに演じていましたが、彼の普段のクールな感じと違って、いい加減で尊大で女好きで自信家、友達にはなりたくない役柄をそのままに演じていました。ラストの感動的なシーンもそれなりにこなしていました。ファンなら万々歳の芝居だったと思います。私は可もなく不可もなくって感想です。
アメリカンなラブコメ、ライトコメディを鈴木さん流にアレンジして終始楽しく、コミカルな芝居に仕立て上げてました。脚本も分かりやすく、その分深みは無いけど、観るものをハッピーな気持ちにさせる内容でした。
音楽も本多俊之さんを迎え暗転の多い(本当に多かった、その分舞台装置は凝っていた)間延びする時間をポップな音楽で楽しませてくれました。あの歌は誰が歌っていたのだろう?
さて、脇役陣。先ずは男優陣。
山崎 一さん:やっぱり上手いわこの人は。アメリカを代表する作家。大御所。でも、子供に対する愛に(多少分かりにくいが)溢れている人物。相変わらず。飄々と演じていました。
阿南健治さん:吾郎ちゃんのエージェント。わがままで口ばかり達者な吾郎ちゃんにだまされ続けたが、ある日を境に売れっ子の作家を抱えるエージェントに。吾郎ちゃんに振り回されながらも、実直に頑張るエージェントを熱演。
小林隆さん:天才的万年筆職人。でも、今は息子の方が優秀。その息子の過去に何かある?あまり出番が無いので残念。
河原雅彦さん:ある意味、この芝居のもう一人の主役。才能が無い?ゆえに父親(山崎 一さん)に疎んじられる。妹の夫(吾郎ちゃん)は今や若手有望株の作家。そんな状態からあるきっかけで・・・・。それ故に・・・・。
さて女優陣。この3人を観に行ったんです。
西牟田恵さん:久しぶりに拝見。前半と後半で全く別の性格を持つ役柄をスムーズに演じていました。彼女の渋い声がこの二つの役に生かされていたと思います。でも、役の割りに出番が少ないのが残念。悲しみの場面が無いのは勿体無い。
三鴨絵里子さん:女優3人の中では一番役に合っていた(その辺は鈴木さん(ラッパ屋所属)と一番縁が深いからでしょう。)。少し痩せた?せいか、セクシーでした。でも、ダイナマイトボディー(今時言わないか)は健在。数少ない(すいません。この芝居は吾郎ちゃんファンばかりでしたので)三鴨さんファンにはサービスシーンもありました(私が20cm前に乗り出しました。)。でも、最後列では良く見えなかった!!!!愛人役(吾郎ちゃん→河原さん)が似合っている。
久世星佳さん:全体的にチョッと残念。行き遅れ?オールドミス?(34歳でバー○ン?1920年代だから)、スピリチュアルに傾倒している。旦那(吾郎ちゃん)には愛されていない。チョッと痛い役でした。しかも、ヒール履いていたから、出演者の中で一番背が高い・・・・。もう少し、彼女のかわいらしい所を出して欲しかったよ。脇役だから仕方が無いのかな。残念。
目当ての3人に100%満足できなかったので☆3つでした。