No.58 ゆらめき ペンギンプルペイルパイルズ 吉祥寺シアター 

http://www.penguinppp.com/next/12_yurameki/
★★★★☆
以下ネタばれ
思っていたのと全然違う芝居内容でした。静かに物語が淡々と進むんだと思っていましたが、かなり動きのある、ザワザワした芝居でした。ペンギンでこういう感じの芝居を観たのは初めて。
出演者
・坂井真紀(高宮わたる):舞台ではどうだろうと思っていましたが、中々いい演技でした。結構綺麗に見えました。思っていたより細くなかった。
戸田昌宏(高宮進):雰囲気のある俳優さんです。一緒に観に行った友達もカッコいいと言ってました。役柄的には、なぜそんな事にこだわるの?って役だったので、最初の頃は違和感がありました。徐々に過去が明らかになるに連れてその行動にも理由がある事がわかる。そうなってからの演技には説得力がある。
玉置孝匡(仙波(センバ)):なんだか、可愛そうな役でした。そして、彼の行動自体は誰からも説明が無かったので、彼の夫婦生活がなぜ破綻したのかは最後まで分からなかった。それを残したままにした脚本に拍手。
・ぼくもとさきこ(搭子):原因。だと思う。この混乱の。いつもより饒舌で危ないと言うか、悪いと言うか、外見とは正反対な役柄。
吉川純広(賢三):一途な感じがよい。実は彼もわたるが好きなんだと思う。それを心の奥底に隠している。それがああいう行動に出る。
・小林高鹿(朝比奈):謎の人。そして、何やら意地悪な感じがよく出ていた。
近藤智行(江尻):一緒に観た友達は、彼が一番いいと言ってました。結局、彼がわたるを好きになり、告白して、旦那がいることを知った。更に、わざわざ会いに来て、実はずっと告白の返事を持っていた女性がいて云々と、わたるに言ってしまった事が、この大いなる混乱の元。らしい。
・内田慈(実須江):仙波の元から去っていった理由が分からない。そしてそれは意図的に書かれていない。何故なら、他人の考える事は、分からないから。そしてそれがこの芝居のテーマであり、意図したところ。
基本的にペンギンの、倉持さんの芝居は、一度最後まで観て、もう一度観たくなる作品だ。これももう一度観たい。