完読No.50 スリーピング・ドール ジェフリー・デーィバァー 著 文藝春秋

doradora05112008-11-09

裏表紙

キャサリン・ダンス―
カリフォルニア州捜査局捜査官。人間の所作や表情を読み解く「キネシスク」分析の天才。いかなる嘘も、彼女の眼を逃れることはできない。
ある一家を惨殺したカルト指導者ダニエル・ペルが、脱獄、逃走した!捜索チームの指揮をとるのはキャサリン・ダンス捜査官。だが、狡知な頭脳を持つペルは大胆に周到に裏をかき、捜査の手を逃れつづける。鍵を握るのは惨殺事件の唯一の生き残りの少女テレサ。事件について何か秘密を隠しているらしきテレサの心を開かせることができるのは、尋問の天才ダンスしかない・・・・。
ハイスピードで展開される逃亡と追跡。嘘を見破る達人ダンスvs他人をコントロールする天才ペルの頭脳戦。「言葉」を武器に悪と戦うキャサリン・ダンスの活躍を描くジェフリー・ディーバァーの最新作。ドンデン返しの魔術師の超絶技巧がまたも冴えわたる。

以下ネタばれ
やっぱりこの人は面白い。この作品も面白い。リンカーン・ライム、シリーズに登場したキャラが独立して一つのストーリーを作り上げる。それが出来るだけの作家の実力。この作品の軸になるのは「嘘をあばく力」と「嘘で人を従わせる力」。どちらも使い方によっては悪にも善にもなる。証拠至上主義のライムシリーズとはひと味違うこのシリーズ。まだまだ続くよね。