今日はクリスマスだ

特にこれといった予定も無いので、クリスマスの思い出を2,3書いてみる。

うちの家族は両親、子供男三人(私は長兄)。高度成長期を支えたサラリーマンの父と、専業主婦の母(パートはしてました)。
特別金持ちでは無く、特別貧乏では無い。
そんなある年のクリスマス。

サンタさんは何をプレゼントしてくれるのかしら。まだ、紅顔(厚顔では無い、ましてや睾丸では無い)ころの私。貧乏では無いが、今の子のように何でも買ってもらえるような経済状態でも無かった我が家。クリスマスプレゼントは、家の経済状況に影響されると理解していた嫌なガキだった私は、期待せず。
でも、クリスマスぐらいチョットは我儘になってもいいかな?と思い。さりげなく欲しい物(今となってはそれが何だったか憶えてない)をアピールしてました。

クリスマスの数日前。母に呼ばれ、
「このお金で、○○(次兄)と○○(末っ子)のクリスマスプレゼントを買って来て。余ったら好きな物を買っていいわよ。」と言われた。
子供のささやかな夢は霧消しました。買いに行かせるなっての。まだ、紅顔の・・・・。しつこい。

で、近所(歩いて20分ぐらい)のイトーヨーカドーへ買い物に行きました。
外はホワイトならぬ雨。
長靴に水が入るは、寒いわ、何だか物悲しくとぼとぼと歩きました。
弟達は、無邪気にあれが欲しい、これが欲しいと言ってます。
お兄ちゃんですから。弟たちの喜ぶ顔を見たい。
要望を叶えるべく、計算しました(算数は得意)。
どう考えてもお金が少ない。
要は、弟達の希望をかなえると、自分のプレゼントを買うお金が殆ど無くなる・・・・・。

妄想バージョーン
この金を有馬につぎ込んで、倍にしたる。一番人気の馬に全てを賭けます。
周りのおじさんから、声を掛けられます。
「坊主、どうした?」
「弟達にクリスマスプレゼントを買ってあげるんだ。その資金さ。」
「偉いなぁ〜、これ喰いな。」
おでんを貰いました。美味しかった。
私とおじさん達の夢を乗せて走るお馬さん。
優勝はテンポイント。配当は忘れましたが、弟達にも私にも素敵なプレゼントが買えました。
(この話はフィクションです。)

現実バージョン
弟達のプレゼントを買って、残りのお金を握りしめながら、本屋へ向かいました。
考えた挙句、マンガを買いました。
「1・2の三四郎
小学四年生が読む漫画とも思えませんが、私は大好きでした。
現金なもので欲しい物が買えると、先程までの雨も気にならず。スキップしながら家に帰りました。
25日の朝。プレゼントを開けて喜ぶ弟達を見て、それ買ったのは僕なんだぞ〜と言いたいのをぐっとこらえて、良かったねと言いました。

時間が余ったのでもう一つ。
何歳の時だか忘れたけど、その年のクリスマスイブは、女性と食事の約束をしてました。
彼女でも無いし、その予定も無いけど、仲の良い兄弟みたいな感じの女性。
食事でも、とレストランを予約して行きましたが、問題が・・・・。
なんと、当日40度近い熱が出まして。
食事どころでは無い。会話なんて無理。
何を食べたのか、何を話したのか、全然覚えていない。
そのまま、家に帰って倒れるように寝ました。


今日をクリスマスと呼ぶより、ノエルと呼ぶ方が好きです。
イエス・キリストの誕生を祝うのではなく、生まれてきた全てに、おめでとうを言いたい。