エッセイ集。一番古いのは昭和52年。今から30年近く前。その後も一線で活躍しているつか氏は凄い。演劇人のエッセイは面白いのが多い。宮沢章夫、松尾スズキ、野田秀樹etc.つか氏のエッセイも面白い。
小説を書いて編集者ともめるくだりが面白い。たとえば「・・・・俺は酒場で一人祝杯をあげるのだった。しかし、彼は背後に狙撃者が近づいているのを知らなかった・・・」というところを指し、編集者は口から泡を吹いていた。「メはどこにあるんですか！メは」中略「作者の目ですよ。視点はどこにあんですか」中略「サギじゃないですか、あんた。一人称も三人称も知らないんですか」・・・・「このままでわかんねぇか」「わかりますよ」・・・「視点はどうするんですか」「・・・・客席にあんだよ」・・・・。
