頭痛と悪夢&待ち合わせ

英米短編ミステリー名人選集Ⅳ ローレンス・ブロック
アル中探偵マット(マシュウ)・スカダーの生みの親。
「泥棒は〜で〜する」の泥棒バーニイの生みの親でもある。
スカダーシリーズは二見書房から出てます。最初の頃は文庫しかありませんでしたが、売れ始めたらハードカヴァーになりました。抜け目無い。
スカダーはアル中探偵と言われているが、探偵ではない。知り合いに便宜を図り報酬を受ける。報酬は依頼人が払える額を貰う。そして報酬の十分の一を教会へ寄付する。これは十分の一税の真似。
スカダーは人気者だ、かつて椎名誠沢木耕太郎、景山民生のエッセイにさり気無く登場している。
マッチョタイプでも知性派でも無い、しかも暗い。なのに女性にもてる。
現在はエレインと言う恋人が居る。エレインは超超超高級コールガールでしかも性格が良くて頭が良い。
稼いだ金でマンション経営もしている。男性から見て理想の女性像かもしれない。
さて「アル中」の部分にも触れておこう。
アメリカの探偵小説にはアル中が多い。但し、実際にアル中だと宣言した探偵はいないと思う。
唯一、スカダーだけは、アル中である事を集会(アルコール依存症自助集会AA?)で告白している。
長編ではこの集会での話が随所に出てくる。
麻薬、銃、幼児虐待そしてアルコール依存症アメリカだけではない日本でも徐々に・・・。
社会勉強のためにもハードボイルド小説は役に立つ。
そしてスカダーは告白後の作品では一滴の酒も飲んでいない。
要するにスカダーが「アル中」「探偵」と表記されるのは間違いである。
「下戸」の「世話好きおじさん」である。誰も言ってないけど。
本屋に行くとヒッチコックで有名な「サイコ」R・ブロック著が置いてある。
これはロバート・ブロックです。間違えて買わないように。
結局、本について触れなかったが、スカダーシリーズは面白いのでお勧め。
他にもお勧めのハードボイルド小説。
アンドリュー・ヴァクス著「フラッド」アメリカ版必殺仕事人。幼児虐待のことが知りたければこの本を読め。
シェイマス・スミス「Mr.クイン」犯罪計画請負人。究極のアンチヒーロー

                                                                            • -

昨晩飲み会があり、待ち合わせ場所に早く着いたのでボーとしていた。少し離れた場所に一人の女性が。何か思いつめたような表情。両手でかばんを握り締めピクリともしない。時計も見ない。暫くすると男性がやってきた。良かったな、と思って見ていると、何故かその場所から動こうとしない。他にも誰か待っているのか?それにしては会話らしい会話もしてないし。また、暫くして移動し始めた。気になったのでジーと見ていた。10mぐらい歩いてまたそこで止まっていた。一体、どんな仲なんだ?男性の薬指にはリングが女性のそこには何も無い。訳ありなんだろうが、自分を待っていてくれる女性にあんな表情はさせたくない。