間違い

昨日の夜ご飯は、店屋物だった。暇だったから私が作ればいいのだが、前にも書いたが、私の作るご飯は、兎に角まずい。うちのばあさんは、1日働くと、2日動けない。90歳を過ぎれば、仕方が無い。風呂に入るのも億劫になるらしい。寝たきりにはなっていないので、まあよしとする。
で、昨夜の話。いつもの日本蕎麦屋へ電話した。頼んだのは「カツ丼」2つ。
いつもより来るのが遅い。暑かったから、店屋物を頼む人が多かったんでしょう。
でも、ばあさんは納得がいかない。店に電話した。「XXですけど、頼んだものはまだでしょうか?」店「今、カツ揚げてま〜す」。蕎麦屋の常套句だ。それ以上に私が感じたのは、遺伝の事。私はかなりのせっかちだ。買い物は2分もかからない。見た目とは逆に落ち着きが無い。どうして?と思っていたら、原因はここに居た。ばあさんもせっかちだった。隔世遺伝だな。尤も、父親も母親もせっかちなので、更に濃くなってしまったんだろう。
で、店屋物の話。やっと届いた。早速、ふたを開ける。ん?なんか、イメージと違う。カツ丼っぽくない。カツが見えない。はしでグリグリしてみた。卵の層を突き抜けて、いきなりご飯の層にいった感じ・・・・。肉らしきものはある。取り敢えず口に入れた。鶏肉だった。親子丼だった。お腹が空いていたので、深く考えずに食べた。ばあさんにもそう言うと、不満げな顔になった。その場をごまかすために「ばあさんがいい間違えたんじゃない?」とばあさんのせいにする。かなり不満げ。ばあさんも食べ始めるとブツブツと文句を言っている。「だって、さっき電話したら、カツを揚げていると言ってたよ。それに卵丼ならうちでも作れた」「ばあちゃん、卵丼じゃないよ親子丼だよ」「そうかい」「・・・・・」しばらく、モシャモシャ食べると「おや、こんな所に肉が入っている。卵丼じゃないのかい?」「だから親子丼だって」「そうかい」
言いたくないが、これが本当のボケとつっこみだ。漫才はさて置き。
「ピンポ〜ン」日本蕎麦屋だ。「こちらはカツ丼でしたよね〜。すいません。もう食べちゃいましたか?」既に味噌汁まで飲み干してます。「親子丼の方が安いので」と200円返してくれた。当然だが、蕎麦屋がの間違いだった。誰だよばあさんがボケたせいにしたのは。俺か。結局、二人とも親子丼を食べて、寝た。