No.8 さとがえり KAKUTA ザ・スズナリ

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★★★★☆
以下ネタばれ
日本の演劇人の中で一番好きな人です。
桑原裕子さん。
彼女の処女作品です。
まだ、処女だった時の作品ですか?と聞いたら、二度とメールの返事が無いだろうな。そんな、妄想は飛ばして。
この作品。
予想以上に面白かったです。設定に若干の若さが感じられるが、完成した脚本でした。
相変わらず、きっちりしたいい脚本です。
母親の状況はどう捉えてもいい感じで、見る人によって、痴呆だったり、喪失だったり。
そして、役者さん達も良かった。主役も脇役も十分に芝居に生かされ、そして役者達の演技が作品に輝きを与え、全体としていい作品に仕上がっています。時間があっという間に過ぎました。
もう一回観たかった。
役者陣
・田端みずえ(母親):大枝佳織
時々、母親の実年齢の声になるところが上手い。
・守山桐子(長女):はらださほ
戸惑いつつも、夫とラブラブなところが可愛い。
・田端晶(二女):桑原裕子
やっぱり上手いなぁ〜、桑原さん。特に通常の演技から、悲しみの演技に急に変わるところがいい。あと、弟を本気で蹴っていたシーンがいい。
・田端真(長男):松田昌
あんな、長女と次女がいたら、気の休まる暇が無い。同情。
・守山一郎(長女の旦那):諌山幸治
この人。どこから見てもいい人なんです。でも、悪い人の役をやらせると、凄味があります。

・田端芳子(親戚):舘智子
あくまで中立な立場。でも、時々出てくる溜まっている部分を上手に演じていました。

・南雲一平(オカ研・泊り客):横山真二
護国寺みかり(オカ研・泊り客):異儀田夏葉
・町田千之(オカ研・泊り客):ヨウラマキ
メインの話には全然関係ないんだけど。この3人が舞台にいる時のシーンが結構好き。桑原脚本の気にいっている点。

・楯本彰男(一人旅?・泊り客):佐藤滋
謎の男だったんですが、結局、謎じゃない。しかし、さわやか。
・七尾みどり(田端芳子の友人、守山桐子の幼馴染):土井きよ美
こういう人っているいる、と思わせてくれる。

・田端宗明(父親):内田健介
出番が少なかったので、反応できない。

・声の出演:成清正紀