スーパーサイズ・ミー 試写会 ヤクルトホール

1.★★★★☆←客観的な目で見た評価
2.★★★★★←思い入れを含んだ評価
ファーストフード(マクドナルド)を1日3食1ヶ月間食べ続けると、人間どうなる?
日本のバラエティ番組でやるようなネタだな、とさして期待せず見に行きました。
誘ってくれた同行者は「君こそ見ないといけない映画だ」とおっしゃってました。
確かに太ってますが、人が思っているほどファーストフードは食べません。
今は実家にいるので夕ご飯は家で食べます。
さて、映画。実験を始めるにあたり綿密な検査をしました。一般的なアメリカ人と比べてもモーガン・スパーロック(この映画の監督であり、自ら人体実験に挑んだ人)は健康だという印象。
ここで映画でも紹介されたデータ&チラシに書かれていたトリビア(チラシにトリビアと書いてありました)を抜粋。

  1. 4人に1人のアメリカ人が毎日ファーストフードを食べている
  2. スーパーサイズのコーラとフライドポテト、ビック某の合計カロリーを消費するには7時間歩き続けなければならない
  3. アメリカ人は食事の40%を外食に頼っている
  4. 某マク○○○ドは全世界で毎日4600万人によって利用されている(これはスペインの人口と同じぐらい)
  5. 某マク○○○ドは6大陸、121ヶ国以上に進出しており合計店舗数は3万店以上
  6. アメリカ成人の60%が過体重か肥満である
  7. 某マク○○○ドの売上はアメリカのファーストフード産業のシェアの43%を占めている
  8. アメリカ人は1972年にはファーストフードに年間30億ドルを消費していた。

今日、年間消費額は1100億ドル!

  1. 1997年に世界保健機構(WHO)は肥満を世界的な疫病と断定
  2. アメリカで最も食べられている野菜は「フライドポテト」
  3. 元祖ロナルドマク○○○ドはウィラード・スコット。彼は太りすぎが原因でクビになった

(チラシからの抜粋)
そしていよいよ実験開始。
実験は下記のルールに従って進められました。
ルール1:某大手ファーストフード店内に存在するものしかオーダーしてはならない(水も含む)
ルール2:”スーパーサイズ”を勧められたら、断らない
ルール3:全てのメニューを必ず一度は食べる
ルール4:朝・昼・夜の3食全て残さず食べなければならない

最初は結構気楽に見てました。食べるのは1日3食だし、別に一般的に販売している物だし。
ところが、2日目に早くも食べたものを吐いてしまうモーガン。大丈夫か?
そして1週間。検査をしに医者へ行くモーガン。色々なデータが悪くなっている。
体重も5kg近く増えている。医者も困惑気味。あまりいい状態ではない。
更に実験は続く。20日目過ぎ。検査をしに医者へ行く。前回より更に悪くなる。
医者はこの実験を止める事を提案。具合が悪くなったら直ぐに救急車を呼ぶか私に連絡するように。そして30日目。今日で終わり。最後の検査。体重は10kg以上増えていた。
諸々のデータはかなり悪くなっていた。中でも肝臓が大変。アルコール中毒患者と同じぐらい悪い状態。結局、ファーストフードの食べすぎは絶対に駄目。たまに食べるのも極力止めた方がいい。実験終了後、恋人の解毒野菜料理を食べて体調を元に戻したモーガン
元の体重に戻すのに7ヶ月かかりました。
「太るの易く痩せるのは難し(全てのリバウンダーの言葉)」
映画は食べるだけではなく関連して色々な人にインタビューをしていきます。
中でも子供に対する影響は看過しておけない程のようだ。ファーストフード店には遊び道具もあり、誕生日には店をあげて祝ってくれる。そんな状態で育てば大人になってもファーストフードから離れられない。独立宣言は覚えていなくてもビックマックのCMは覚えている。
そして給食のファーストフード化も問題。栄養のバランスなど考えていないラインナップ。日本の給食のほうが全然まし。殆どが冷凍食品で調理をするのは1割ほど。
紹介された学校の中で有機栽培の食料を使って、出来合いのものではなく調理をして出す学校がありました。その学校は所謂問題児を集めた学校でした。その給食プログラムを取り入れたことによって問題児達の行動が沈静化していったそうです。やはり食べ物は大事なんだね。
楽だからと言って安易にファーストフードを食べるのは良くないね。
もう一つ、マクドナルドを訴えた2人の少女のエピソードが紹介されました。
少女は出て来ませんが、弁護士とその弁護士を支援した人が出てきました。
一つだけ気になったんですが、弁護士を支援したおじさんは店でモーガンと一緒にフライドポテトをバクバク食べてました。いいの?
更に、この事件にあたってモーガンの恋人も重要な役割を果たしていました。彼女はベジタリアンで肉食に反対。モーガンは実験は別にして肉は食べます。この事件を始めてからあっちの方は全然駄目だったそうです。そんなところにも影響が出るのか。
さて、このブログの中で「某マク○○○ド」と書いているのはマクドナルドの事です。
チラシにそう書いてあったのでそのまま書きました。他意は無いです。
最後にこの映画化公開された後、マクドナルドではスーパーサイズの販売を止めたそうです。
但し、映画との関係は否定しているそうです。
追記:スーパーサイズを勧められたのは9回。そのうち5回がテキサス州でした。テキサス州は肥満度が全米で上位の州です。