きみに読む物語 試写会 九段会館

1.★★★☆☆←客観的な目で見た評価
2.★★☆☆☆←思い入れを含んだ評価
久しぶりに純粋なラブストーリーを見に行きました。私は恋愛物語は基本的に嫌いなのでお金を払ってまでは見に行きません。今回は試写会だったので行きました。
「マディソン群の橋」を超え、全米1,200万人が愛に震えたー。
365通の手紙。
白鳥の棲む湖。

  • あの雨の朝の匂い。

思い出が少しずつ、きみからこぼれてゆく
だから、
きみが思い出すまで、
ぼくは読む-。
チラシの文句です。中々綺麗にまとめてあると思います。最近のチラシの中では良い出来です。
さて、映画。ラブストーリーが嫌いなのでいい男が出て居ない時のピーコの様に辛口モードで見ていました。
以下完全なネタバレ
主人公は貧乏で将来性も無く洗練されていない青年(ノア)と大金持ちなお嬢様(アリー)。
出会いは最悪。アリーはノアの誘いを拒絶、だが、友人達の策略で映画館でばったり。
その後、道路に寝転がり、ダンスして・・・。
正にラブストーリーの王道的展開。教科書のような話。
そしてある晩。二人は廃屋の中で初体験。二人の初々しいラブシーンはいい感じでした。
だが、途中で邪魔が入り最後まではしません。
その出来事のせいでアリーの両親が交際に反対。結局二人は別れ別れに。
離れ離れになったアリーへノアは一日1通、365日365通の手紙を書きます。
当たり前ですが、その手紙はアリーのお母さんによってインターセプトされます。
全く返事が無い。落ち込んだノアは友人と一緒にアトランタで働きます。
そんな時、第2次世界大戦勃発。ノアは軍人になります。アリーは病院でボランティア。そこで知り合った将校と恋に落ちる。
ノアは復員して父のもとへ。父親は家を売りその金を元にあの廃屋を買うように息子に言います。廃屋にはアリーとの思い出が・・・。この廃屋をリフォームすればきっとアリーは帰ってくる。憑かれたようにリフォームするノア。そんな中父親が死に、ますますリフォームにのめりこむ。一方アリーは知り合った将校と順調に交際。結婚を申し込まれる。彼は富豪の子孫で大金持ち。彼自身も事業をしていてやり手。洗練されていてハンサム。まさにライバルとしてはうってつけの人物像。ここでも王道発揮。
廃屋のリフォームが済み、売りに出すノア。だが、なんだかんだけちをつけ中々売らない。
新聞が取材に来て記事になる。その記事を結婚式の衣装合せの時に見てしまうアリー。気絶。
婚約者に断りノアに会いに行くアリー。
7年ぶりの再開。その晩は何事も無く過ぎた。
「明日の朝、もう一度ここに来て欲しい。君に見せたいものがある」ノアからの頼みを断りきれないアリー。
次の日、二人でボートで湖へ。白鳥に囲まれた水辺へ。ここは非常に幻想的でいいシーンでした。実は二人が付き合っていた時に海へ行き「私の前世は鳥なのよ〜」とアリーが言うシーンがある。それを受けてのシーン。
何故か嵐になる。びしょ濡れの二人。これも王道。
アリー「何故、連絡をくれなかったの?待っていたのに」
ノア「毎日毎日手紙を書いたんだ。365通」
アリー「・・・」
抱き合う二人。そして初体験時とは違い荒々しくお互いを求め合う二人。
次の日。戦争未亡人の女性が訪問。彼女はノアと付き合っている。かわいそうに彼女は振られてしまった。
そして母親登場。家に連れて帰る前にある工事現場へ。
「あそこにいる人ね、お母さんは昔あの人が好きだったの、駆け落ちをしたけど村の外れでおじいさんに捕まったの。私はお父さんを愛しているのよ。」涙。母親にもアリーと同じ様な体験があった。そして心配して会いに来た婚約者に事情を話すアリー。
婚約者は良くできた人で自分で決めるようにアリーに言う。
母親の車でノアの家へ。「自分で決めなさい」そう言いながらノアからの手紙の束を渡す母。
またしても喧嘩をする二人。
さて、アリーが選んだのはどちらでしょう?
実はわざと書かなかったんですが、この話はある老女に老人が読んで聞かせている物語なんです。老女は老人性痴呆症で昔の事は全然覚えていない。でも、老人は毎日同じ話を繰りかえし話す。一瞬でも昔の事を自分の事を思い出して欲しい。
家族はこんな事を止めて帰ってきて欲しいと懇願する。
さて、この二人は誰と誰なんでしょう?微妙に分からないように物語は進みます。
そして感動のラストへ。
ラストシーンは流石に書けません。
私の感想。正直言って思っていたよりはいい映画でした。特にラストシーンまでの正に王道的な展開は、分かっていても引き込まれました。ただ単に男と女が好き合っているってだけの話を約2時間弱。持たせました。これは脚本?監督?の腕でしょう。
主演の二人も見たことが無い俳優だったので新鮮でした。
でも、☆2つです。何故って?ラストが納得いかないからです。
1人の人を愛しぬく事ができるか?できると思う人は見て下さい。私はどうだろう?
最後に2回ラブジーンがありましたが、何故か肝心な部分が見えません。
お前は柏原芳恵か、と突っ込みたくなりました。男性だけ分かってください。
同行者は「あれで1,200万人が泣いたの?」と言っていましたが、チラシを読むと「愛に震えた」でした。「泣いた」とは書いてなかった。正直なチラシでした。