完読No.64 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン / リリー・フランキー/著

doradora05112005-08-29

読後の感想。
読む前は、あまり期待してませんでした。大体、感動を売り物にする本は期待はずれな物が多い。
最近流行りの恋愛物は昔から嫌いだし。そんな話だったら返品するぞ!!
読み始めると、最初はリリーさんの子供時代、少年時代の話。笑う事はあっても泣く事は無い。
それが3分の2あたりまで続く。その頃はかなりリラックスして、ある意味なめて読んでました。
しかし・・・・・・・・・・・。
泣きました。今まで本を読んで泣いた涙を全て合わせたより多くの涙を流しました。
涙で活字が追えず、休み休み読まないと駄目でした。
結末を知りたくなくて何度も途中でやめようと思いました。
でも、最後まで読まないといけない、そう思わせる強い力がありました。
「ありがとう」リリーさんからオカンへの長い永いお礼の手紙を読んでいる気がしました。
好きな人を好きといって何が悪い!!!リリーさんの声が頭に残りました。
ストーリーを書く事は意味が無いので、オカンが好きだった相田みつおの詩を引用します。

ただいるだけで

あなたがそこに
ただいるだけで
その場の空気が
あかるくなる
あなたがそこに
ただいるだけで
みんなのこころが
やすらぐ
そんな
あなたにわたしも
なりたい

みつお

読後、リリーさんのオカンが作ってくれたご飯をお腹一杯食べた気がした。
家に帰ったら自分のオカンにありがとうと言いたい。