No.3 力道山 試写会 スペースFS汐留

doradora05112006-01-20

1.★★★☆☆←客観的な目で見た評価
2.★★★★☆←思い入れを含んだ評価
http://www.sonypictures.jp/movies/rikidozan/title-navigation-1.html
タイトルを聞いた時、そんな映画あったの?が正直な印象。韓国では2004年12月15日に公開。命日だそうです。日本では2006年春公開予定。試写会場はガラガラ。試写会でガラガラなんて初めて。でも内容は中々でした。
主演の力道山役:ソル・ギョング(『シルミド/SILMIDO』、『オアシス』)
妻役:中谷 美紀、後援者(親分)役:藤 竜也、秘書役:あいつ、その他プロレスラー&格闘家として船木 誠勝、秋山 準、橋本 真也、武藤 敬司、リック・スタイナーetc
力道山の事は殆ど知りません。私が生まれた時には亡くなっていて、既に伝説になっていた人。フィクションとして見ました。
以下ネタバレ
朝鮮人(映画の中でこう表現してましたのでそのまま使います。)なので相撲部屋で嫌って程苛められる。あの時代でも普通の人なら我慢出来ないだろう。
日本人から差別を受けた。それをばねに、見返すために頑張った!という風には描かれていない。その辺に焦点が当たると日本人としては見ていて辛くなる。あくまでも、戦後の日本に勇気をくれた、稀代の英雄の素顔を描くように撮られている。
プロレスのシーンが何度かある。最初のシャープ兄弟との試合のシーンでは涙ぐんでしまった。
そのシーンの日本人の爆発的な喜びに感動したわけではない。プロレスがプロフェッショナルレスリングだった時代の息吹に思わず涙ぐんでしまった。プロレスってやっぱりいいモンなんだよね。
それとラストシーン。妻と結婚したばかりの時代。神社でお参りをして二人で写真を撮るシーン。
綺麗な映像とそれまでの凄惨な人生との比較で清々しく感じられた。思わず涙。興業的には大した成績は残せないと思うけど、映画の出来はいいです。
特にソル・ギョングはよかったです。日本語を流暢に話してました。体も大きくしてプロレスラーの体に見えました。プロレスのシーンもリアルに感じた。ただ、力道山というより天龍(画像の人)に見えて仕方が無かった。
日本人俳優も要所を締めていた。藤竜也の親分ははまっていた。時に感情を爆発させるも根っこでは力道山が好きで可愛がっている。でも、力道山は自分がコントロールできる人間ではない。結局袂を分かつが、それは苦しい。そういう感情をにじみ出る演技で表現していた。
中谷美紀は、古きよき日本の妻の辛抱強さを好演。力道山は妻には甘えていたんだ。妻もそれを分かっていて見守っている。
あいつもいい演技でした。人間的には好きじゃないけど、こういう役はうまい。最後まで力道山のそばにいる秘書の役。
最後に力道山のそばにいたのは秘書とキム・イル(敢えて誰の事か書きません。キム・イルで分からない人はそれを言っても分からないから。)
もう少し書きたいんだけど・・・・。