完読No.39 εに誓って 森 博嗣 著 講談社ノベルス

doradora05112006-05-16

最近の作品の中では比較的トリックが完結しているような気がした。相変わらず、動機の面は殆ど説明無しだけど。まぁ、いらないんだけどね。
裏表紙

山吹早月と加部谷恵美が乗車していた東京発中部国際空港行きの高速バスがジャックされた。犯人グループは、都市部に爆弾を仕掛けたという声明を出していた。乗客名簿には《εに誓って》という名前の謎の団体客が。《φは壊れたね》から続く不可思議な事件の連鎖を解く鍵を西之園萌絵らは見出すことが出来るのか?最高潮Gシリーズ第4弾。

他の作品はまだしも、このGシリーズは何か全く別の意志で書いているような気がする。何それ?うまく説明出来ないけど、このGシリーズの根底に「四季」がいるように、このGシリーズの根底には「森 博嗣」がいる。書いている本人だから当り前なんだけど。悪く言えば暗いものが感じられる。本を読ませるってだけじゃない別の何かを感じる。丁度、Gシリーズの中で起こっている諸々の出来事と同じような事がこのGシリーズを通じてなされているよな感覚。この本を持った人達が多数、同じ乗り物に乗って同じ目的地へ向かう。そんなシーンが目に浮かんだ。私は行かないけどね。面倒だから。