No.21 開放弦 リコモーション PARCO劇場

★★★★☆

http://www.parco-play.com/web/play/kaihogen/
作 倉持裕
演出 G2
音楽 渡辺香津美
出演
大倉孝二
水野美紀
京野ことみ
丸山智巳

伊藤正之
犬山イヌコ
河原雅彦
企画 G2プロデュース
企画協力 キューブ
製作 パルコ・リコモーション
以下ネタバレ
STORY
http://www.parco-play.com/web/play/kaihogen/story.html
結論だけ簡単言うと、もう少し小さな劇場で、演出を倉持裕さんで見たかった。役者陣はそのままで良い。
音楽が渡辺香津美なのは最後の最後で生きてくる。
基本的な構成はラブストーリーです。でも、そこは倉持裕さん。息詰まる人間関係を縦軸に食いしん坊(鴨)、メジャーデビュー等を横軸に話を進めていく。倉持裕さんの作品はいくつか見ているが、彼の脚本は閉塞感を軸に話を進めるいるように思える。その閉塞感がラストシーンでの大きな動きで開放される、納得はしないし、満たされないけど、開放される。そんなところが好きです。
この「開放弦」はその点ではやや中途半端。閉塞感もガス抜きがいくつもあるのでそれほど切羽詰らないし、あのラストでは開放感が充分ではない。これは演出がG2で劇場がPARCO劇場だという事がかなり関係していると思う。但し、今回のCAST&スッタフでの「開放弦」が悪いわけではない。いつもの倉持裕さんの話より分かりやすく(説明過剰?)になっているし、出演者も華がある(ぼくもとさきこさんが逆立ちしても京野ことみにはなれない。余計なお世話だが)。ただ、もう少し短くならなかったのだろうか?1幕85分(休憩15分)2幕55分は長い。たまたま最前列で見れたので意地でも眠らなかったが(2分ほど気を失ったけど)、後ろの席だったら爆睡した可能性大。
役者陣
http://www.parco-play.com/web/play/kaihogen/tojyo.html
兎に角、大倉孝二がよかった。最近、テレビや映画でもこういう役が多い。チンピラ然とした言動の男。私は馬鹿な子を演じる彼が好きなのだが、イケメン俳優には出せないチンピラ振りはいい。
他には遠山役の丸山 智己がよかった。私は基本的に女優さんを観に行っているので、初見の男優さんはあまりほめない。が、彼は良かった。大倉さんとは逆に好青年を上手に演じていた。
犬山、河原、伊藤のベテラン陣はうまい。サイドストーリーなのに伊藤さんが犬山さんにフラれたシーンは感情移入してしまった。河原さんのちゃんとやらない度は良かった。
水野 美紀さん。外見(顔)は好みですが、体型は意外とがっしりしてました(お尻が大きい)。犬山さんとの格闘シーンで組みふされたのをひっくり返してマウントポジションをとっていたのにはビックリ。さすが、アクション女優を目指すだけある。
京野 ことみさん。舞台では2度目。細い。知り合いに顔が似ているとふと思った(舞台とは全然関係ないです)。客観的に見るとやな女なんだけど、色々と分かってくるといじらしく思える。そんな役にあってました。
今回の一番笑えたシーン。大倉さんのキック。目の前だったので一瞬何が起こったのか分からなかった。