WOWOW エキサイトマッチ 7/17放送分

WBA世界L・フライ級タイトルマッチ
WBA世界L・フライ級王者
ロベルト・バスケスパナマ
22歳(1983年5月26日生)身長163cm、リーチ165cm22戦21勝17KO1敗

WBA世界ミニマム級王者WBA世界L・フライ級11位
WBC世界ミニマム級24位
ノエル・アランブレットベネズエラ
32歳(1974年5月18日生)身長161cm29戦22勝11KO5敗1分1無効試合
WOWOWの解説

強打の王者VS技巧の挑戦者。パワーがテクニックを粉砕か?「パナマスパイダーマンバスケスの3度目の防衛戦。ホセ・アントニオ・アギーレ、ネリス・エスピノサを相手にしての2度の防衛戦では持ち前の強打を生かして勝利を収めているが、ともにダウンを喫するなど安定感を欠いた内容だった。元ミニマム級王者を相手に今度こそ完勝を狙う。バスケスの最大の武器はサウスポー・スタンスから放たれる豪快でパワフルなパンチだが、無理な体勢から打つことも少なくない。過去のダウンシーンはそのタイミングにパンチを合わされてのものである。経験豊かなアランブレットがその隙を突くことができればおもしろい。アランブレットは32歳のテクニシャンで、2度の世界タイトル獲得の実績を持つ。ベルドゥゴ(死刑執行人)の異名を持つが、試合振ぶりはそれほどワイルドなものではなく、丹念に左ジャブを突いて相手のリズムを崩したり出入りしたりと、むしろ緻密で狡猾な面が目立つ。昨年11月、来日して亀田興毅と対戦したときは亀田の圧力に押されて完敗したが、まだまだ世界の前線で戦う力は十分に持っている。バスケスの地元での試合ということもあってチャンピオン有利は動かしがたいが、気負って強打を振り回すようだと落とし穴にはまる危険性もある。アランブレットを介して亀田の力量を推し図りながら見るのも一興だ。

結果は大差の判定でバスケスの勝ち。でも、消化不良の試合。実力差を考えると早い回のKO勝を期待してしまった。亀ちゃんが上の階級に行った意味無いじゃん。二人とも偉大な選手の後継者と目されている。かたやロベルト・デュラン、かたや辰吉丈一郎。二人ともまだまだ彼らの足元にぐらい。いつか対戦してほしい。
この試合の前にパッキャオの弟とケビン・ケリーが対戦した。結果はボビー・パッキャオの勝ち。私がボクシング見始めた頃にチャンピオンだったケリー、ニックネームはフラッシング・フラッシュ。相手との距離を一瞬で縮めるスピードは正にフラッシュ。当年38歳。一度引退して解説をしていたらしいが復帰。何だかパッキャオ弟の踏み台になってしまった感がある。少し寂しい。