No.25 リセット 遊機化学 千葉市南部青少年センター

★★★☆☆
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知り合いが出演するので観に行きました。アマチュア劇団ですが、5年半も続いていてこの公演が10本目。
今回のテーマはラブコメ。演じている人達もいい年です。私もいい年です。もはや、ラブをコメディにするほどの余裕は無いですが、敢えて挑戦したその勇気には拍手。昨日で公演が終わっているのでネタバレのまま書きます。
主役は頭脳明晰、スポーツ万能の男の子。しかし、彼には重大な秘密がある(と言っても、その秘密を暴くのがテーマではない)。彼は時間を行き来できる能力がある。「リセット」する能力。そのため、挫折、失敗、後悔した経験が無い。何故なら、そうなったらやり直せばいいから。そんな彼には意中の女性がいる。委員長。小学校からの同級生。何度も告白しているが、ことごとく振られている。そのたびにリセットしているが、それでもうまくいかない。理由は・・・。その辺をコミカルに描いています。まぁ、これだけだとさすがにいい年こいて、になる。で、その能力には重大な欠陥が!記憶をもったままタイムスリップするんだけど、戻った時間が肉体に加算される!ある時、彼が交通事故に遭った。命に別状無かったが、医者は母親に告げる。「彼の肉体は80歳ぐらい。理由は分かりませんが、意識を回復しても直ぐに死ぬ可能性もあります」母親には思い当る節が、彼女の家系は代々リセットする力を持っている。しかし、リセットは一生に1回しか使ってはならない、と言われていた。息子に、その点を十分に伝えていなかったのだ。そして彼女は決意する。一生に一度のリセットを今使うのだ。彼女は息子が生まれた瞬間にリセットした。そしてリセット能力については息子に教えない。ラストシーン、毎度のことながら委員長に振られた。その後、委員長は親友から聞かさせる。彼が倒れた母親の看病のために部活も辞め学校が終わると直ぐに病院へ行っていることを!委員長、少し心変わりを!!!そので幕です。特別入り組んだ話でもないし、まんまラブコメなんですが、私は結構好きです。
ストーリー以外では、リセットをする時には暗転をするところがいい。暗転は必要ですが、多用すると場がだれる。それをカバーするためにリセットを使い、その時に懐かしい曲をBGMで流す(斉藤由貴の「卒業」を久しぶりに聞いたのでそれだけでいい評価)。舞台装置もシンプルですが、うまく使っていました。アマチュアながらその辺の技術は、いいもの持っている劇団です。日曜日の昼間ということもあって客席はまばらですが、もう少し観客が入ってもいいような気がしました。私の知り合いも頑張っていました。あれは勇気がいる事でしょう。