完読No.83 看守眼 横山 秀夫 著 ジョイ・ノベルス


裏表紙

刑事を夢見て看守台に座り続けた男、最後の「看守眼」−。
R県警の機関誌を担当する事務職員・山名悦子は、定年退職者全員による回想手記の特集を編集中に、ひとり分だけ原稿が足りないことに気付く。二十九年間、留置場の看守として警察人生を歩んできたF署の近藤宮男が原稿を寄越していないらしい。催促のため、悦子は近藤の自宅に向かうが、「捜査」で外出しているという。「穴蔵刑事が穴蔵から出てきちゃった」と近藤の妻は笑うのだが・・・・表題作のほか、「人生の瞬間」を緊迫の筆致で描く、六編の人間ドラマ!

以下ネタバレ
表題作は確かに面白いです。各、作品ごとに読むといいです。でも、作品集、短編集として読むと、あまり面白くない。横山さんの他の短編集に比べると、一段落ちる。横山さんの短編集は、短編集と言っても通しで読むと長編にも似た読後感がある。それがこの作品集には無い。勿体無い。