WOWOWエキサイトマッチ 8月6日放送

WBCインターナショナル S・ライト級王座決定戦(6月23日、米国、ネバダ州ラスベガス、トーマス&マック・センター)
2階級制覇チャンピオン前WBA世界ウェルター級チャンピオン元WBAIBF世界S・ライト級チャンピオン
WBC世界S・ライト級5位、IBF4位
リッキー・ハットン(英国)
28歳(1978年10月6日生)身長171cm、リーチ178cm42戦全勝30KO

WBC世界ライト級チャンピオンWBC世界S・ライト級1位、IBF3位
ホセ・ルイス・カスティージョ(メキシコ)
33歳(1973年12月14日生)身長171cm、リーチ177cm63戦55勝47KO7敗1分

WOWOWの見所
激闘必至のファイター対決 若さ、勢いでハットン有利か
S・ライト級とウェルター級を制した実績を持つハットンと、ライト級で2度の戴冠を果たしたカスティージョ。ありそうでなかった好カードだ。
「ザ・ヒットマン」(狙撃手)という物騒な異名を持つハットンは、2階級制覇の実績に加えデビューから42連勝(30KO)の勢いもある。運動量の多い連打型のインファイターで、ボディから顔面への打ち分けに定評がある。昨年、いったんはウェルター級に上がってWBAタイトルを手にしたが、すぐに元のS・ライト級に戻り王座返り咲きを果たしている。クラスを上げ下げしながらビッグマッチを求めているが、減量、増量による体への負担は小さくないはずだ。唯一の不安はそのあたりにあるといえる。
カスティージョも体重に関しては長いこと問題を抱えてきた。リミットを守れなかったことも一度ならずあり、その点では悪名高い選手といえる。ただし、実力の方は折り紙つきだ。フロイド・メイウェザーを2度苦しめた突進力、ディエゴ・コラレスを一撃で仕留めた左フック、さらにタフネスなどは特筆ものだ。今年1月のハーマン・ヌゴージョ戦こそ辛勝だったが、クラスを上げたことでベスト・コンディションがつくれれば本来の力を発揮するはずだ。
ともに前に出て相手にプレッシャーをかける好戦的なファイター型。ハットンがボディから顔面に打ち分ける連打型なら、カスティージョも同じ軌道から上下に打ち分ける左フックを主武器にしているなど、類似点は多い。スピードではハットン、一撃の破壊力ではカスティージョがまさるか。
おそらく初回から激しいパンチの交換になることだろう。ともに攻撃力があるだけに、先手をとった方が一気に攻め落とすというパターンも考えられる。若さ、勢いを買って6-4でハットン有利とみる。

結果は左フック、アッパー?のボディー(レバー辺り)一発でハットンの勝利。4R KO。強いんですけどね。
なんか、あんまり好きになれない。くっつき過ぎ。相撲か!!
IBF世界フライ級タイトルマッチ(7月7日、米国、コネチカット州
IBF世界フライ級チャンピオン
ビック・ダルチニャン(ホーム:豪州)(出身:アルメニア)
31歳(1976年1月7日生)身長166cm、リーチ164cm28戦全勝22KO

前NABF北米S・フライ級チャンピオンIBF世界S・フライ級8位、WBA7位、WBO6位
ノニト・ドネア(ホーム:米国、カリフォルニア州)(出身:フィリピン)
24歳(1982年11月16日生)身長168cm18戦17勝10KO1敗

WOWOWの見所
向かうところ敵なしの王者 兄の仇討ちを狙う挑戦者
タイトル獲得から2年半、6度の防衛戦では一度も規定ラウンドを戦うことなく勝利を収めてきたダルチニャンは、サウスポーの強引なファイターとして知られる。28戦全勝(22KO)とフライ級ばなれした驚異的なKO率を誇る。近い将来、クラスを上げるプランもある。その野望はS・フライ級制覇だけにとどまらず、バンタム級やS・バンタム級にまで向けられているほどだ。そんな一見無茶と思えるような計画さえ、「ダルチニャンならやれるかもしれない」と思わせるほどの勢いと実力がある。
今回迎える挑戦者ノニト・ドネアは因縁の相手といえる。ノニトは、昨年10月にダルチニャンが6回負傷判定で退けたグレン・ドネアの実弟なのである。アゴを痛めてリタイアした兄の“仇討ち”とばかりに、挑戦者のモチベーションはひと際高いものがあると思われる。ドネア兄弟はフィリピン生まれの米国在住者で、24歳のノニトには「フィリピンの閃光」という異名がある。前NABF北米S・フライ級チャンピオンで、18戦17勝(10KO)1敗の戦績を残している。
因縁含みのカードではあるが、経験、攻撃力などで埋めがたい大きな差がある。チャンピオンの圧倒的有利の予想は当然であろう。
ちなみにオッズは15対1と出ている。

掛け率は1対15でダルチニャン有利。ジョーさんは「天文学的な数字」と言ってました。しかし、しかし、しか〜し。何があるか分からないのがボクシング。
1Rからドネアの積極的な攻めが効果的だった。ダルチニャンは、いつものようにガンガン攻められない。時々攻めますが、それに対してドネアは恐れずに前に出てカウンターを取っていく。左がいい。そして5R。ダルチニャンが思いっきり踏み込んで放った左フック。それに合わせてドネアが左のショートフック?ストレートを放つ。綺麗に入った。久しぶりに綺麗なカウンターを見た。凄い。大番狂わせ。フライ級が混沌としてきた。日本人の二人のチャンピオンに亀兄弟。そしてドネア。敗れたとはいえまだまだ返り咲くだろうダルチニャン。今年のベストKOの一つ。