小さなレコード店や製函工場で、時代の波に取り残されてなお、使い慣れた旧式の道具たちと血を通わすよにして生きる雪沼の人々。廃業の日、無人のボウリング場にひょっこり現れたカップルに、最後のゲームをプレゼントしようと思い立つ店主を描く佳品「スタンス・ドット」をはじめ、山あいの寂びた町の日々の移ろいのなかに、それぞれの人生の甘苦を映しだす川端賞・谷崎賞受賞の傑作連作小説。
以下ネタバレ
・雪沼とその周辺
・スタンス・ドット
・イラクサの庭
・河岸段丘
・送り火
・レンガを積む
・ピラニア
・緩斜面
あ〜なんかいいなぁ〜と思いながら読んだ。凄く薄い本なんだけど、物凄い厚みを感じた。でも、重すぎない。例えるなら雪沼そのものって感じ。雪沼がそこに住む人々をこっそり見ながら、ふらふらと飛び回っている感じ。いい本でした。
追記
WEB本の雑誌の9月の課題図書
http://www.webdokusho.com/shinkan/0709/b_1.htm