完読No.10 隠蔽捜査 今野 敏 著 新潮文庫


裏表紙

警察官僚(キャリア)は正義を貫けるか? 吉川英治文学新人賞受賞作。連続殺人、それは序章に過ぎなかった。竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。

以下ネタばれ
WEB本の雑誌の3月の本。
http://www.webdokusho.com/shinkan/0803/b_01.html
感想は読まずに、星の数で選んだ。初めて読む作家なので、期待しようが無かった。凄く面白かった。エンターテイメント系の本が好きな方にはお勧め。殺人事件は出てきますが、純粋なミステリーでは無いので、ミステリー好きには?かも。警察小説と言うより、企業小説に近い。そして、現代の家族模様も・・・・。最初は嫌な奴だと思えた主人公。徐々に彼の人柄、考え方が分かり、最後には拍手。かっこいい。変人だけどね。組織の中で変人が生きていくのは、相当の覚悟がいる。解説の北上次郎さんも絶賛です。