No.22「憂いある永久機関」おちないリンゴ@小劇場 楽園

★★★★✩
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前回の「揺籃」もそうでしたが、うちださんの書く本は、母親と娘、父親と娘の関係性が軸になっている。
この「憂いある永久機関」も父親と母親と主人公の娘との関係性が軸になっている。それ以外に、絵画教室に通う夫婦と幼馴染の夫婦、弟が絡んでいく。
物語としては、大きな起伏がなく、俳優がその存在感をもって、観客に染み渡らせていく。
直感で、この芝居は引き算だと感じた。
各登場人物が、舞台上に現れた瞬間に、観客が抱く第一印象で、おそらく全ての情報が入ってきている、物語が徐々に進むに従って、そこから何かが引かれている。そのように感じた。結果、最後まで物語が進むとその登場人物の軸だけ残る。そんな感じ。
由川さんが演じた主人公の母親。重要人物ですが、登場時間が少ない。でも、伝わってくる。凄いなぁ〜。
次回作も注目です。

【作/演出】

うちだももこ(おちないリンゴ)

【出演】
木村佐都美
由川悠紀子
(以上 おちないリンゴ)back.jpg
荻野貴継(スタッフ・テン)
加藤記生(内藤陽子事務所)
北浦マサシ
多田広輝(劇団夜想会)
柳澤有毅(十七戦地)